南海艦隊に同時就役した艦艇3隻を専門家が解説―中国

人民網日本語版    2021年4月28日(水) 16時50分

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中国海軍の艦艇3隻「長征18号」、「大連艦」、「海南艦」が23日、海南省三亜市のある軍港で同時に就役した。

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中国海軍の艦艇3隻「長征18号」、「大連艦」、「海南艦」が23日、海南省三亜市のある軍港で同時に就役した。習近平国家主席が就役式に出席し、艦艇を視察した。専門家によると、今回の同時就役には3つの「初」があった。初めて国家最高司令官が大型主力艦3隻に同時に艦旗を授与し、初めて海軍で主力艦3隻が同時に就役し、そして初めて同一艦隊が同日に大型主力艦(水上艦と潜水艦)の引渡を受けた。環球時報が伝えた。

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■南海艦隊に新型艦艇3隻が同時就役:南シナ海経略の決意と意志が明らかに

「長征18号」は最新型の原子力潜水艦、「海南艦」は初の075型強襲揚陸艦、「大連艦」は055型大型駆逐艦だ。匿名の軍事専門家によると、これらの艦艇は情報化、デジタル化のレベルが中国海軍最高で、世界一流でもある。また、両水上艦は共に排水量が1万トンを超える。この専門家は、「まずこれは、中国の国防科学技術に天地を覆すような変化が生じ、すでに世界の前列を歩んでいることを物語っている。3隻の異なる大型主力艦が同時に就役した国は世界に例がない。次にこれは、中国の国防工業生産能力が高い水準にあり、科学技術が発達しているだけでなく、艦艇を開発し、速やかに生産できることを物語っている。同時にこれは、海軍将兵の新装備制御・掌握能力を体現し、極めて高い総合的資質を示してもいる」と指摘する。

また、南海艦隊が同日に大型主力艦の引渡を受けたのも初めてだ。これについて専門家は、「中国が南シナ海を重視していることを物語っており、南シナ海を経略する国家の決意と意志をはっきりと示してもいる。特に現在の複雑な国際背景の下、これらの新式装備によって国家の領土・領海主権を守る解放軍の能力が一段と強化された」とする。

■長征18号:解放軍の核反撃能力を大幅に向上

軍事専門家の宋忠平(ソン・ジョンピン)氏によると、長征18号は最新型の戦略原潜で、現有艦をベースに技術改良を行い、全体的な技術性能、ステルス・静音性が大きく向上した。また、ミサイルの攻撃精度も大きく向上した。これによって解放軍の三位一体の戦略核戦力、海洋配備型核戦力が質的飛躍を遂げ、核反撃能力も大幅に増強された。

ある匿名の軍事専門家によると、新型潜水艦の就役は海洋での連続戦略巡航時間と航行中艦艇数の増加、及び対敵反撃の能力と威力の増大を意味する。

■大連艦:南海艦隊初の055型大型駆逐艦

大連艦は南海艦隊に就役した初の055型大型駆逐艦だ。国産空母「山東」に続く大連艦の配備によって、南海艦隊の軍事能力はさらに高まった。

055型大型駆逐艦は1番艦「南昌」と2番艦「拉薩(ラサ)」がすでに北海艦隊に就役している。専門家によると、005型大型駆逐艦の就役は、中国海軍の駆逐艦が第三世代から第四世代への飛躍を遂げたことだけでなく、中国の現役主力艦がすでに世界の先進レベルにあることを意味する。

■海南艦:強い島嶼奪還能力を備える075型強襲揚陸艦

中国の艦艇命名規則では、空母や巡洋艦は行政省(自治区)または連語で命名される。初の075型強襲揚陸艦は「海南」と命名された。空母「遼寧」「山東」に続き3隻目となる省名を冠した艦艇だ。

2020年8月、中国国防部の呉謙(ウー・チエン)報道官は定例記者会見で、中国海軍初の075型強襲揚陸艦が第1段階の航行試験を順調に完了したことを認めた。同艦は中国が独自開発した初の強襲揚陸艦で、水陸両用作戦と多様な任務を遂行する能力が高い。

宋忠平氏によると、075型強襲揚陸艦は中国最新の水陸両用作戦用装備だ。以前の071型ドック型揚陸艦は上陸偏重で、搭載ヘリコプター数と垂直上陸能力にも限界があった。075型強襲揚陸艦は艦載ヘリと垂直上陸及び乗艦航空兵による火力攻撃能力をより重視している。したがって、075型強襲揚陸艦と071型ドック型揚陸艦で水陸両用襲撃部隊を編制すれば、強大な攻撃能力を形成し、島嶼作戦及び水陸輸送において重要な役割を発揮することができる。

宋忠平氏によると、075型強襲揚陸艦は南海艦隊に配備されたが、多方向、多目的に使用でき、今後必要があれば南沙(英語名スプラトリー)の島や礁、東沙諸島、さらには台湾地区及び澎湖諸島で力を発揮できる。空母と強襲揚陸艦を含む艦隊を編制すれば、強い制空・制海能力、強大な強襲揚陸能力を持つことになる。(提供/人民網日本語版・編集/NA)

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