中国企業が「西側企業空白地帯」のイラン市場に大攻勢、イラン人からの反発も―独メディア

Record China    2021年4月12日(月) 10時20分

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米国などの制裁のために「西側企業の空白地帯」になったイランに、中国企業が「大攻勢」をかけている。一方で、中国との関係強化に疑問を持つイラン人も多い。写真はイランの首都、テヘランの様子。

ドイツメディアのドイチェ・ベレは10日、米国などの制裁のために「西側企業の空白地帯」になったイランに、中国企業の「大攻勢」が発生していると紹介する記事を配信した。記事は一方で、中国との関係強化に疑問を持つイラン人も多いと指摘した。

イランの核開発問題については、イランと米英仏独中露による6カ国協議の結果、イランが核開発施設の縮小や条件付きでの軍事施設査察を受け入れることを認め、一方ではイランに対する経済制裁が解除されることで、2015年に一応の決着を見た。しかし米トランプ政権は2018年に合意から離脱し、イランに対する制裁を復活させた。

最近の動きとしては、オーストリアのウィーンで4月6日、米国のイラン経済制裁解除とイランの核開発制限の履行の問題について、イランと米英仏独中露によるによる協議が始まった。

ドイチェ・ベレによると、イランの街頭では中国製自動車の数が増え続けているという。また、中国企業とイラン企業が提携して、イランで自動車工場を作る動きも発生した。ドイツのフォルクスワーゲンが工場を設立する予定だった土地が、中国の自動車会社の工場敷地になった例もあるという。

さらに中国は3月25日、イランと経済や安全保障における協力を強化する対象期間25年間の協定を締結した。同協定により、中国側はエネルギー、交通、電信施設などの分野で4000億ドル(約44兆円)を投資し、イラン側は中国に石油を安価に提供することになった。イランを訪問して同協定文書に署名した中国の王毅外相は、中国とイランは軍事分野でも協力すると述べた。

ただしドイチェ・ベレによると、イランの首都、テヘランの街頭では「イランの指導者は国全部を中国に売り渡したのか?」などと同協定に疑念を示す人もいたという。

一方、BBCは3月29日付の記事で、多くのイラン人がSNSに、同協定に反発する書き込みを寄せたと紹介した。中国との「25年協定」を、イラン人にとって歴史的な屈辱だとされる、1828年にロシアと結んだトルコマンチャイ条約と重ね合わせたり、「イラン領への侵略なのは明らかだ。中国の指導者はこのような致命的な泥沼で生きていくことはできないことを、知らねばならない」と主張する書き込みがあるという。

ドイチェ・ベレは、西側諸国の商品は「迂回(うかい)路」を通じでイラン国内に入ってくるしかなく、価格が上昇したと紹介。一方で、華為(ファーウェイ)や小米(シャオミ)の携帯電話など、安価で良質な中国製品がイラン市場を大いに開拓したなどで、中国はすでに、イランにとって最大の貿易相手になったと指摘した。

ただし、イラン人は現在も西側商品を信頼しており、テヘラン市内の店頭では、「ドイツ製」「イタリア製」の商品を扱っているなどの宣伝文句はしばしば見られるが、「中国製」の文字は商品ラベルにしかないという。

イラン人のある企業コンサルタントはドイツ公共放送連盟の記者に対して、「イラン人の商業関係者や技術者の多くは欧州に留学した経験がある。彼らは自然に、欧州に親しみを感じている。イラン人は、可能であれば欧州人とビジネスをしたいと思っている」と説明したという。(翻訳・編集/如月隼人

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