<3度目の緊急事態宣言>感染「第4波」は深刻=医療崩壊が進行―立石信雄オムロン元会長

立石信雄    2021年4月25日(日) 5時50分

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新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、政府は東京都と大阪府など4都府県に3回目の緊急事態宣言を発令した。東京などで前回の宣言が解除されてからわずか1カ月余り。2週間強の短期間で解除可能か注視したい。

新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、政府は東京都と大阪府など4都府県に3回目の緊急事態宣言を発令することを決めた。東京などで前回の宣言が解除されてからわずか1カ月余り。今日(4月25日)から17日間だが、2週間強の短期間で収束可能か疑問符が付く。宣言は最低でも3週間必要だとの指摘が専門家から出ていた。

感染力が強い変異株が広がり、高齢者だけでなく40~50歳代の重症者も増えている。特に大阪府では病床が逼迫し、医療崩壊が起きているという。

前回1月以降の宣言時には、1日当たりの新規感染者数を十分に減らせないまま宣言解除に踏み切った。関西圏の知事は1週間の前倒し解除を求めたが、振り返れば判断ミスである。 解除からわずか1カ月余り。びぼう策のまん延防止等重点措置では感染の拡大を食い止めることができず、菅政権は3度目の宣言を余儀なくされた。

前回、新規感染者数を十分に減らす前に宣言解除を急いだことが、変異株の広がりと相まって、特に関西で急激な再拡大を招いたとされる。厳しく反省し教訓とすべきである。

関西に続き、東京でも変異株への置き換えが急速に進んでいる。期待のワクチンは、高齢者向けの接種が始まったばかりで、医療関係者にもまだ十分に行き渡っていない。現在の感染第4波は、第3波以上に深刻と受け止めるべきだ。

今回の宣言では、人出を極力抑えるため、酒類を出す飲食店のほか百貨店など集客施設への休業要請が出される。命令に応じない事業者は、過料の対象となる可能性があるが、事業者への支援や雇用を守る方策が必要である。納得のいく説明と、減収を補う適切な支援措置が伴わなければ、幅広い理解は得られないだろう。

医療現場は疲弊しきっているようだ。宣言を解除する場合は、感染者数や重症者数が十分に減ってからにすべきである。来月中旬には、東京オリンピックの開催準備のため、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が来日を予定している。五輪日程への配慮から、解除を急ぐようなことがあってはならない。

<直言篇158> ■筆者プロフィール:立石信雄 1959年立石電機販売に入社。1965年立石電機(現オムロン株式会社)取締役。1995年代表取締役会長。2003年相談役。 日本経団連・国際労働委員長、海外事業活動関連協議会(CBCC)会長など歴任。「マネジメントのノーベル賞」といわれるSAM(Society for Advancement of Management)『The Taylor Key Award』受賞。同志社大名誉文化博士。中国・北京大、南開大、上海交通大、復旦大などの顧問教授や顧問を務めている。SAM(日本経営近代化協会)名誉会長。公益財団法人・藤原歌劇団・日本オペラ振興会常務理事。エッセイスト。

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