「東野圭吾の盗作」騒動の中国映画が日本公開へ、米アカデミー賞にも=「本人が見たらどう思うか」

Record China    2021年3月24日(水) 15時20分

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第93回米アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされている映画「少年の君」の日本公開が決まった。中国のネットユーザーからは歓声が上がる一方で、複雑な思いを吐露する声も出ている。

中国で大ヒットを記録し、第93回米アカデミー賞国際長編映画賞にもノミネートされているデレク・ツァン監督の映画「少年の君(原題:少年的你)」の日本公開が決まった。中国のネットユーザーからは歓声が上がる一方で、複雑な思いを吐露する声も出ている。

女優チョウ・ドンユィ周冬雨)、TFBOYSイー・ヤンチェンシー(易[火羊]千璽)が主演を務める同作は、いじめや受験競争といった過酷な社会問題を描いたもの。中国で2019年10月に公開され、興行収入15億元(約240億円)を記録した。

また、「香港版アカデミー賞」といわれる香港電影金像奨では監督賞・女優賞・新人賞など8部門で受賞したほか、中華圏の映画祭でも次々と受賞。今年4月25日に開催予定の米アカデミー賞国際長編映画賞にも香港代表としてノミネートされており、ポン・ジュノ監督の韓国映画「パラサイト 半地下の家族」(作品賞、監督賞、国際長編映画賞、脚本賞など)に続く受賞が期待されている。

中国の映画情報を発信する新浪電影は23日、日本の報道を引用する形で「少年の君」が7月16日に日本で上映されることが決まったと報じた。その他のエンタメメディアやブロガーも相次いでこれを伝えるなど注目度が高まっている。

ネットユーザーからは、「本当にすごい。おめでとう『少年の君』」「これ去年の大阪アジアン映画祭で観客賞を受賞したよね」「日本上映(での好成績)を期待する!4月(アカデミー賞)にも期待」「イー・ヤンチェンシーおめでとう」「チョウ・ドンユィおめでとう。製作スタッフおめでとう。中国映画の海外進出おめでとう」といった声が上がる一方で、「東野圭吾の母国に行くとは」「東野圭吾が見たらどう思うかな?」「『パクリの君』よ、海外にまで恥をさらしておめでとう」といった声も散見された。

同作をめぐっては、原作となった玖月晞氏によるオンライン小説「少年的你,如此美麗」が、東野圭吾氏の小説「白夜行」と「容疑者Xの献身」の盗作ではないかとの疑惑が一部で浮上し、批判の声が上がった。玖月晞氏は盗作を否定した上で、二次創作問題について「私はほかの誰よりも(盗作や二次創作に関する)明確かつ専門的な基準を求めている。この定義があいまいなままでは、創作者はみな非難を浴びる被害者になりかねない。これは、創作の自由に対する大きな傷害だ」とコメントした。

なお、デレク・ツァン監督は映画公開後の会見で「私は(玖月晞氏の)原作を一度読んだだけだ。映画は原作を大幅に改編し、撮影に適した部分だけを残した。映画の中の人間関係、ストーリー設計などは原作とは大きく異なる」とし、盗作騒動については「知っている」としたものの「その本(白夜行)は読んだことはない」と語っている。(翻訳・編集/北田

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