【CRI時評】米欧亀裂、政権交代で即修復とはいかない

CRI時評    2021年1月26日(火) 13時15分

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「大西洋横断パートナーシップは事実上、生命維持装置によって維持されている」。欧州のメディアは過去4年間の米国と欧州の関係を失望を込めてこう評価している。米国の政権移行が完了した今、米欧亀裂は修復の転機を迎えているのだろうか。 バイデン米大統領は繰り返し欧州との関係改善を表明して...

「大西洋横断パートナーシップは事実上、生命維持装置によって維持されている」。欧州のメディアは過去4年間の米国と欧州の関係を失望を込めてこう評価している。米国の政権移行が完了した今、米欧亀裂は修復の転機を迎えているのだろうか。

バイデン米大統領は繰り返し欧州との関係改善を表明しているが、ロシア産天然ガスをドイツに直接輸送するパイプライン「ノルドストリーム2」の完成を米国政府は阻止する決意を固めているとする、ブリンケン次期国務長官の一言は、欧州に大きな不満を抱かせている。メルケル独首相は「明日から米欧間には調和があるだけとは思わないでほしい」とコメントしている。

米欧の矛盾はノルドストリーム2だけにとどまらない。米ファイザーの新型コロナワクチン供給の遅れが多くのEU諸国の怒りを招いている。新型コロナウイルスとの戦いという生死にかかわる問題における米国企業の欧州に対する裏切りは、米欧関係に暗い影を落とすことになるだろう。

「背中合わせ」の米欧関係を「向き合わせる」ことは、指導者を交代しただけで実現できるものでないことは明らかだ。

かつての親密な盟友も今では遠のいている。多くのアナリストが指摘するように、米欧間には、「ワシントンは、米国の覇権を強固なものとするために、米国が主導し欧州が従属する統一戦線の構築を望んでいるのに対し、欧州は、米欧の同盟関係を強化しつつ戦略の自主性を強めたい」という根本的な矛盾が存在している。

一方は属国を探し、一方は独立を求める。米欧のこの構造的矛盾は、米国の政権がいくら代わっても解決されないだろう。大西洋横断パートナーシップの亀裂を埋めるのは「言うは易く行うは難し」だ。(CRI論説員)

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