中国国旗が月面上陸、裏にあるハイテクとは?―中国メディア

人民網日本語版    2020年12月5日(土) 20時20分

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中国国家航天局によると、「嫦娥5号」は月面自動試料採取・包装を終え、3日深夜に月面からの離陸に成功した。点火・離陸前、着陸モジュールと上昇モジュールの結合体の「織物版」中国国旗が開かれた。

中国国家航天局によると、「嫦娥5号」は月面自動試料採取・包装を終え、3日深夜に月面からの離陸に成功した。点火・離陸前、着陸モジュールと上昇モジュールの結合体の「織物版」五星紅旗(中国国旗)が開かれた。嫦娥3号着陸モジュールと月面ローバーの玉兎号は2013年12月15日、完璧な相互撮影により中国国旗が初めて月への登場を実現した。嫦娥4号は2018年12月8日、月の裏側に国旗をもたらした。月面国旗展示システムの開発機関によると、嫦娥5号の国旗展示方法は嫦娥3号・4号と大きく異なる上、開発の難易度がさらに高くなった。環球時報が伝えた。

開発機関である中国航天科工集団航天三江九部によると、嫦娥3・4号及び玉兎号の国旗がスプレータイプであったのと異なり、嫦娥5号の国旗は本物の旗だ。

宇宙に強い電磁放射線があり、そして月面にプラス・マイナス150度の温度差があるといった過酷な環境により、一般的な国旗は月で使用できない。

国旗展示システムプロジェクト責任者の馬威(マー・ウェイ)氏は、「国旗展示システムは船外単一システムだ。キャリアロケットのカウリングが外され、月遷移軌道から月周回軌道に移り、さらに探査機が月に着陸するまで、常に過酷な環境にさらされる。われわれの試験により、地球で使っている国旗を月に置いた場合、短時間内に色あせ、色移りし、さらには分解されることが分かった」と説明した。

初めて宇宙事業開発任務を担当した同チームにとってはまさに手探りで、大きな技術の難題が目の前に突きつけられた。国旗展示システムの技術責任者である程昌(チョン・チャン)氏によると、科学研究チームは材料選択に1年以上かけ、最終的に20−30種の繊維材料を選んだ。それから熱適合性、耐高温・低温、静電防止、耐砂塵などを含む物理試験を行い、科学研究チームは最終的に新型複合材料の採用を決定した。これにより国旗が月面の過酷な環境に耐えられ、色あせも色移りも変形もしないようになった。馬氏は「ただの薄い国旗だが、テクノロジーのウェイトが非常に高い」と述べた。

開発機関によると、国旗展示システムのプロジェクト立ち上げの際に、多くの候補プランの論証が行われた。しかし複雑さや重量などを考慮し、最終的に骨組式構造が採用された。国旗展示システムプロジェクト責任者の李雲峰(リー・ユンフォン)氏は「最終的に骨組式構造プランを採用したのは、宇宙システムの中で比較的成熟した技術だからだ。衛星や宇宙船などのソーラーパネルを開くのに使うのがこの構造で、信頼性を保証できるということだ」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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