日韓関係は「切っても切れず、糸口もつかめない」状態―中国メディア

Record China    2020年11月28日(土) 17時20分

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中国商務部が主管するサイト、中国商務新聞網は27日、日韓関係について「切っても切れず、糸口もつかめない」とする記事を掲載した。

中国商務部が主管するサイト、中国商務新聞網は27日、日韓関係について「切っても切れず、糸口もつかめない」とする記事を掲載した。

記事は、今月23日に韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が新しい駐日大使に姜昌一(カン・チャンイル)氏を起用したことを挙げ、「このニュースは2年の間、波風が多かった日韓関係にいくらかの温かみを与えた」と指摘した。姜氏は「日本通」として知られ、東京大学大で修士、博士号を取得した、日本問題に詳しい歴史学者。共に民主党所属の国会議員を4期務め、現在は韓日議員連盟の名誉会長を務める。

記事は、「イライラと悪化の中にある日韓関係において、『日本通』が駐日大使に就任することは、少なくとも韓国が双方の交流において、日本の意図と要求により耳を傾け、理解したいということを意味している」とし、韓国大統領府関係者が「関係を改善したいという文大統領の意思を反映した人事」と評したことを伝えた。

また、このほど、日中韓が参加する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)が署名に至ったことに言及。「これにより、3者間の経済協力がますます緊密になる」とした上で、「2つのパートナーの距離が徐々に離れていく場合、第3者がタイムリーに介入すれば2者の行き詰まりを打破し、互いの負の感情を緩和することができる。RCEPへの署名は日韓関係の正常な発展を促す一定の作用がある」と指摘した。

そして、「11月10日に朴智元(パク・チウォン)国家情報院長が日本に赴き、菅義偉首相を表敬訪問して以来、日韓関係は緩和へと向かっている」と分析した。「最近、双方のハイレベル交流が頻繁に行われ、関係改善の突破口を積極的に探している」としたほか、「韓国は拉致問題という『日本の痛いところ』を利用し、東京五輪という接点に乗じて、遠ざかっている日本との関係を縮めようとしている」とも指摘。11月中旬に日本を訪問した韓日議員連盟の金振杓(キム・ジンピョ)会長が、北朝鮮金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を来年7月の東京五輪に招待することについて「日本が前向きな回答を示した」と明らかにしたことを挙げた。なお、日本側はこれを否定している。

一方で、記事は「日韓関係の正常化は徴用工慰安婦問題という歴史的な『閉塞点』を避けられないことにも目を向けるべきだ」と指摘する。これまで徴用工問題をめぐって日本企業への賠償を求める訴訟が起こされてきたこと、慰安婦被害者らが日本政府に対して起こした損害賠償請求訴訟を審理しているソウル中央地裁が今月10日、英国の国際法の権威であるクリスティーヌ・チンキン教授から、日本の賠償を認めるようにとの趣旨の意見書を受け取ったことを説明した。

さらに、大田地裁が三菱重工業に韓国国内の資産売却に関して意見を聞く「審問書」などの「公示送達」の効力が10日に発生したことに言及。「三菱重工の韓国資産は競売にかけられる可能性がある」とした。ただ、「日本も妥協するつもりはない」とし、「三菱重工の韓国資産の実質的な売却を『レッドライン』と見なしており、さまざまな報復措置を取る可能性を示唆している」と伝えた。

記事は、「世界経済の衰退が止まらず、市場がこれ以上拡大しにくい状況でシェアを奪い合えば、各経済体間の競争は非常に激しく、時には悲惨なものとなり、政治的な関係にも波風が立ち、経済交流を阻害するのは国の常である。しかし、日中韓が位置する東アジアは経済の相互補完性が強く、貿易の往来が頻繁で、投資の浸透が密集している。切っても切れず、(乱れていて)糸口もつかめないのが、東アジアの政治と経済の長期的な状態なのである」と結んだ。(翻訳・編集/北田

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