【CRI時評】「中国ワクチン」の安全性に対するブラジルの事件の根は深い

CRI時評    2020年11月14日(土) 23時20分

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ブラジル国家衛生監督庁はデータによる検討を経て、中国のシノバック・バイオテックとブラジルのブタンタン研究所が共同開発した新型コロナウイルスワクチンの臨床試験を正式に再開した。写真はリオデジャネイロ。

ブラジル国家衛生監督庁は最近、データによる検討を経て、中国のシノバック・バイオテックとブラジルのブタンタン研究所が共同開発した新型コロナウイルスワクチンの臨床試験(治験)を正式に再開した。中国のワクチンの安全性を対象にした「オウンゴール」事件は、これではっきりとした結論が出た。だが、この件の筋書きの逆転の速さには多くの疑問点があり、人々は注意深く見守る必要がある。

まず、この事件の過程には幾重もの疑惑が重なっている。ブラジル国家衛生監督庁は、ボランティアの死亡事件が発生したのは10月29日だとしているが、ネットワークへの外部からの攻撃により、ブタンタン研究所からの正式な通知を受けとったのは11月9日になってからだと述べている。だが、ブタンタン研究所のジマス・コーヴァス所長は今月10日にこの説を否定し、「データは透明だ。国家衛生監督庁は今月6日にはこの文書を受け取っている」と述べた。ブラジルの一部の政治家はワクチンの治験を一時中止するとの連絡を受けて、政敵を打ち負かす「勝利」だとしており、ブラジルでは科学の問題が明らかに深刻な政治問題化している。

次に、この事件が発生したタイミングが疑わしい。人々は米国のファイザーが自社のワクチンの有効性が90%に達すると発表した直後にブラジルが中国製ワクチンに「重篤な有害事象が発生した」というニュースを明るみに出すとともに治験を一時中止させたことに注目している。これは単なる偶然の一致だろうか。

第三は、この事件の発生後、一部の西側メディアがこぞって、まるで申し合わせたかのように中国製ワクチンの安全性を攻撃していることだ。この背後にはいったいどんな思惑があるのか。

現在、新型コロナウイルス感染症は依然として全世界に蔓延しており、億万の人々がワクチンの早期投入を待ち焦がれている。中国はすでに多くの国で4種類の新型コロナウイルスワクチンのフェーズIIIの臨床試験を実施しており、初歩的に良好な安全性を示し、国際社会から高く評価されている。中国は、新型コロナウイルスワクチンの開発が完了し使用に供された後は、ワクチンを全世界の公共財として、発展途上国のワクチン入手可能性と価格面で貢献していくことを何度もはっきりと確約している。

ウイルスは政治的な立場を持たない。人類が苦難から脱しようとするなら、科学を尊重し、団結協力することが必要だ。国内的な政治目的に根ざすものであろうと地政学的な考慮によるものであろうと、もし誰かがワクチンを故意に政治的に利用することがあれば、自身に害を及ぼすだけだ。(CRI論説員)

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