ネット通販イベント「ダブル11」に世界500万の業者が参加、2600ブランドが初登場―中国

人民網日本語版    2020年11月13日(金) 9時0分

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世界中から買い、世界中に売る。11月11日、12回目の「ダブル11」(11月11日のショッピングイベント)が予定通りにやって来た。資料写真。

世界中から買い、世界中に売る。11月11日、12回目の「ダブル11」(11月11日のショッピングイベント)が予定通りにやって来た。

今年は25万のブランド、500万の業者が参加し、2600を超える海外ブランドが中国初登場となった。中国の貧困県の業者38万社が「オンライン」で販路を切り開き、400万個を超える宅配便が国際定期貨物列車「中欧班列」によって欧州に運ばれていった。中国の極めて大規模な市場はまるで「巨大なパイ」のように、数多くのブランドと世界の優れた製品を引き寄せている。

この感染症の中での世界最大のショッピングイベントとして、「ダブル11」は売る側が販売を促進し、買う側が「手切り族(ネット通販で過剰な衝動買いをしてしまう人々)」になって買い物をする消費のカーニバルであるだけでなく、2つの循環の新たな発展局面の下で中国の経済の活力と内需のエネルギーを観察する重要な窓口にもなっている。

世界の25万のブランド、500万の業者が天猫(Tmall)のECプラットフォームに進出し、イベント開始から10分でライブコマースによって生まれた取引量は昨年の一日の取引量以上に

「夜遅くまで起きていて、半額になった『神仙水』(スキンケア製品)3本とインスタントラーメンと液体洗剤を手に入れた」と話すのは、北京市朝暘区に住む孟さん(女性)で、複数のECサイトのライブコマースを行ったり来たりして、「とにかくお得なよい買い物のチャンスを逃したくなかった。日付が変わるとすぐ、あらかじめネットの買い物かごに入れておいたプレセールの商品を選び、クリックして代金を支払った。だが、そこまでしても、人気の洗顔フォームは買えなかった」という。

全国には、孟さんと同じようにライブ中継を見守った人が億千万いる。天猫のECプラットフォームのデータによると、ショッピングの最初の波はプレセール開始から10分後で、ライブコマースによって生まれた取引量は昨年の「ダブル11」一日分を超え、4倍に増加した。化粧品では、12種類の製品が1時間のライブコマースで取引額がいずれも1億元(約16億円)を超えた。有名なライブ配信パーソナリティの李佳■(王へんに奇)と薇▼(女へんに亜)のライブ中継の視聴者はのべ1億6200万人と1億4900万人に達し、昨年より1億人多かった。この2人の売上高はそれぞれ30億元を超え、合わせると78億元に迫り、2009年の第1回「ダブル11」の150倍以上になった。

取引量が記録を更新した背後には、100万の業者が準備を整え、手ぐすねを引いて待ち構えていたことがある。天猫ECプラットフォームの場合、今年の「ダブル11」は規模がさらに大きくなり、25万のブランド、500万の業者が参加している。

注目されるのは、ライブコマースが期せずして業者の選択肢になり、「ダブル11」の最も目を引く特徴になったことだ。

商務部がまとめたデータによると、今年上半期、全国で行われたライブコマースは1千万回を超え、アクティブなパーソナリティは40万人を超え、視聴者はのべ500億人を超え、取り上げられた商品は2000万を超えた。専門家の予測では、今年のライブコマース全体の規模は1兆500億元に達し、これほど急速に発展する新経済(ニューエコノミー)の業態は1兆元の時代に突入するという。

「『ダブル11』は単なるオンライン消費だけでなく、中国経済の国内の循環の重要な構成要素でもある」。上海財経大学デジタル経済研究センターの鍾鴻鈞センター長はこのように述べた上で、「オンラインの1件の注文の背後には、オフラインの工場、企業、宅配便の配達員、バックグラウンドで支える人がおり、大量の雇用機会を生み出すと同時に、新たな消費ニーズももたらし、経済の国内循環の重要な構成要素も形成する」との見方を示した。

2万5000の海外業者、2600を超える海外新ブランドが「ダブル11」に初登場

家でおいしいコーヒーを飲みたいと思えば、ドイツのコーヒーメーカーを試せばいい。冬になって肌が乾燥したら、日本のスキンケア製品を使えばいい。ネットの買い物かごには、商品とサービスが「仲良く並んで入り」、国内ブランドと海外ブランドが「バランス良く入る」。これは多くの人の普段の消費の様子だ。

5日、新疆ウイグル自治区阿拉山口では、欧州の消費者が「ダブル11」期間にネットで購入した商品20万点を積んだ「中欧班列」が出発しようとしていた。積まれている商品には、3Cデジタル製品(コンピューター、通信機器、家電)もあれば、トレーニング機器や日用品もあり、10日間ほどで欧州に到着し、それから仕分けされて各国の各家庭へ届けられる。今年の「ダブル11」には400万個を超える宅配便が鉄道によって欧州へ運ばれる見込みだ。

中国の越境ECが世界のトップレベルであること、中国市場と国際市場の融合が加速していること、中国経済の回復、そして市場の極めて大きなポテンシャルの中に、海外の業者はより多くのチャンスを見ている。

「ダブル11」を迎えるため、多くの海外業者が大分前から準備を始めていた。10月末にはドバイのラクダ牧場に、「家を豊かにするには勤勉しかない、頑張ってミルクを生産して中国に行こう」と中国語で書かれた横断幕が掲げられた。

この牧場「キャメリシャス」は現在、世界最大規模の現代化されたラクダ養殖場だ。中国の「ダブル11」に参戦するため、ここのラクダは「残業してがんばり」、これまでに160万リットル以上のミルクをストックした。「ダブル11」プレセールが始まると、海外の旗艦店では売上が激増し、ショッピングイベント「618」のセール期間に比べて200%増加した。

統計によると、今年の天猫「ダブル11」には220を超える国・地域の海外業者2万5千以上が参加するほか、2600を超える海外新ブランドが初めてお目見えするという。

中国国際経済交流センターの米欧研究所の張茉楠首席研究員は、「中国国内市場の政策的つまりを取り除き、市場の活力とポテンシャルを活性化させるという大きな背景の中で、越境ECが国内と国外の2つの循環を促進する重要な媒体になる」と指摘した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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