中国ドラマが海外でも大人気、世界200カ国・地域に進出―中国メディア

人民網日本語版    2020年10月28日(水) 17時50分

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中国ドラマの海外進出が加速しながら進められており、その影響力と評価も日に日に向上している。

中国ドラマの海外進出が加速しながら進められており、その影響力と評価も日に日に向上している。各国の人々は優れた中国映画・ドラマ作品を通して、中国の発展や中国人の生活を感じ取り、中国への客観的な理解をより深めている。人民日報海外版が伝えた。

近年、ますます多くの中国ドラマが各国の言語に翻訳され、さまざまな国や地域で放映され、広く受け入れられている。統計によると、中国のテレビ番組の国際的な取引において、ドラマはすでに70%以上を占めており、他のジャンルの番組の割合を大きく上回っているだけでなく、すでに世界の200以上の国や地域に輸出されている。中国ドラマの世界進出が進むにつれて、中国と各国の文化交流、民心の通じ合いも一層深まりを見せている。

■影響力と評価が日に日に向上

「毎晩、配信と同時にこのドラマを見ている。次回がとても楽しみなストーリー」。タイのある大学生がそう話すのは、10月15日にタイの動画配信サービス・TrueIDで配信が始まった中国ドラマ「陪你到世界之巔(Gank Your Heart)」だ。

タイでは、ドラマ「包青天」の人気は今でも衰えず、カンボジアでは「三国演義(三国志演義)」が誰でも知っているドラマとなり、シンガポールでは、「歓楽頌(Ode to Joy)」が長期にわたって大きな話題となり、フィリピンの国営テレビ局ピープル・テレビジョン・ネットワーク(PTV)は「鶏毛飛上天(Feather fly)」の放送開始セレモニーを開催した。

東南アジアだけでなく、ますます多くの中国ドラマがアフリカや中東などにもどんどん進出している。近年、「花千骨(花千骨~舞い散る運命、永遠の誓い~)」などのたくさんのドラマがアフリカのテレビで放送され、「平凡的世界」などが何度も再放送されている。南アフリカでは、「我的岳父会武術(My Kungfu Father-in-law)」や「老爸当家(Full House of Happiness)」などのドラマの宣伝動画や予告動画が配信されると同時に、多くのネットユーザーの注目を集め、大きな話題となってきた。ドラマ「歓楽頌」のメインクリエイターは、タンザニアでファンミーティングを開催し、現地の人々は、出演者に中国語で「会えてとてもうれしい」と大声で声援を送るなど、イベントは大いに盛り上がった。

また、中国の現代都市生活を反映したホームドラマが海外で特に好評を博しており、ドラマの中にあふれる生活の要素や奮闘の精神に、現地の視聴者は共感を覚えている。

■翻訳や吹き替えのクオリティーが向上

現在、中国ドラマは東南アジアで高い競争力をキープしている。タイでは2019年、テレビだけでも100作品以上が放送され、動画配信プラットフォームが急速に発展するにつれて、その数は増加の一途をたどっている。

アフリカでは、中国ドラマがデジタルテレビ局・四達時代(スタータイムス)のST Kungfuチャンネル、ST Sino Drama(中国映画・ドラマチャンネル)で1日中放送されている。アフリカにおいて運営のローカライズを実現している四達時代の業務は現在、アフリカの37カ国をカバーし、デジタルテレビユーザー1300万人以上、インターネット動画モバイルアプリのユーザー2000万人以上を抱えている。中国は8年連続でアフリカのテレビ番組見本市「DISCOP AFRICA」に聯合ブースを設置し、アフリカの人々に中国の最新のテレビ作品を紹介してきた。

中東では、より多くの中国のトレンディドラマが、アラビア語の字幕付きで動画サイトで配信され、若者の注目を集め、再生回数も過去最高数更新を連発している。

業界関係者は、字幕版や吹き替え版が、ドラマの海外発信における言語の壁を突き破り、ドラマの海外進出加速をバックアップしているとし、中国ドラマは、現地の言語の吹き替え版が往々にして人気を博し、影響力も大きくなっている。

四達時代は、複数の言語の翻訳チームを立ち上げ、翻訳、吹き替え作業の人材を現地で育成している。これまでに、「スターカップ中国映画・ドラマ吹き替えコンテスト」がタンザニアやナイジェリア、南アフリカなどで開催され、スワヒリ語、ハウサ語、ズールー語などの吹き替えの分野の人材を発掘してきた。

エジプトのカイロでは、Vibrationスタジオのスタッフが最近、中国ドラマ数十作品の翻訳作業を終え、アラブ諸国の多くのテレビ局で放送されている。責任者は、「翻訳のプロセスは、リメイクのプロセスでもある。細かな点の表現の仕方を何度も練り直し、言語をできるだけローカライズする。それらの仕事のほとんどを現地のスタッフが行っている」と説明する。

イラクの公共放送局・アル・イラキーヤの局長は、「とても自然なアラビア語の吹き替え版を見ると、現地の人々は中国の人々の現代的な生活を一層深く知り、社会の発展を感じることができる。これは、文化交流を実現するための重要な一歩だ」と語る。

■ドラマが中国社会の発展・進歩を感じるツールに

ある専門家は、中国ドラマの海外進出が加速していることは、中国経済が急速に成長していることや文化の影響力が増していることの表れと見ている。多くの海外の視聴者は、「画面を通して、中国社会の発展と進歩を感じることができる」との声を寄せている。

ミャンマーの国営放送局「ミャンマーラジオTV局(MRTV)」の呉敏推局長は、「現代をテーマにした中国ドラマを当局で放送するのは、こうした優れた映画・ドラマ作品を通して、ミャンマーの人々に中国の社会発展を知ってもらいたいから」と話す。

中国ドラマを長期にわたって見ているというあるタイ人は、「ストーリーがおもしろいほか、現代ドラマを通して、中国の急速な発展、変化を見ることができるから」と話す。

チュニジアのある大学生は、「中国ドラマを通して、中国の改革開放の進展を理解したいと切望している。中国ドラマを見て、中国にはカンフーや太極拳、パンダだけでなく、急速な発展や現代化された便利な生活もあることを初めて知った」と話す。

中国とタイの映画・ドラマ文化交流に20年以上携わっている芸鼎伝媒公司(タイ)の張棟(ジャン・ドン)董事長は、「中国ドラマは現在、海外でロケを行うだけでなく、グローバル化のスタイル採用に取り組み、外国人の役者、監督、チームを起用して、中国の物語を現地の言語バージョンの映画・ドラマにリメイクしている。また、海外の映画・ドラマ作品に投資し、グローバル化運営を行っている。そのようにして、海外の視聴者がより受け入れやすくなっている」と説明する。

エジプトの国家計画院のある研究員は、「中国もエジプトも映画・ドラマの生産大国で、映画・ドラマの分野の連携には大きな発展の余地がある。エジプトと中国は合作ドラマなどのスタイルを通して、連携のイノベーションを強化できる。それによりテレビ作品と現地の視聴者との距離が一層縮まり、民心の通じ合いが促進されるだろう」との見方を示す。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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