【観察眼】再びのウイルス人工説に冷ややかな目 純粋な研究心で人類に寄与を

CRI online    2020年9月18日(金) 12時40分

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香港大学のウイルス学者であった閻麗夢氏の言動が、様々な注目を集めている。

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香港大学のウイルス学者であった閻麗夢氏の言動が、様々な注目を集めている。彼女はまず今月11日に英国メディアの取材に対し「新型コロナウイルス武漢研究所で作られた科学的な根拠を公表する」と述べた。この発言はツイッターなどで話題となり、「武漢研究所」などがトレンド入りした。しかし、この発言に対し世界は非常に冷静であった。

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その後、閻麗夢氏は14日にオープンプラットフォーム「Zenodo」で、予告通りに論文を公表した。その内容に対して日本では東海大学医学部講師の中川草氏が「荒唐無稽」と指摘した上で、「科学的な議論ではなく、政治的な議論をしたがっている論文に思える」と示している。また、英バース大学、米カリフォルニア大学及びワシントン大学の研究者らもメディアの取材に対して、「科学的な根拠が脆弱」と異口同音に答えている。更にはFacebookでも、彼女が出演したFOXの番組映像に「フェイクニュース」のラベルが貼られている。このような政治色が濃い「デマ」に目を向ける人は今や多くないのだと、はっきりと証明された。

一方で、ポジティブな意味で注目を集めるのが、ワクチンに関する成果だ。国薬グループの中国生物技術社が開発した2種の不活化ワクチンは既に数十万人に接種され、同社開発のワクチンの第3相臨床試験は国内だけでなくアラブ首長国連邦、バーレーン、ペルー、モロッコ、アルゼンチンなどを含む10カ国で行われている。ワクチン実用化への準備は着実に進められ、世界から期待が寄せられている。

人類の進歩のためには、学術研究においても、論文の発表においても、自由な環境は必要である。だが、その探究心の原動力は「純粋」なものであるべきだ。自由な想像を膨らませるのも良いが、それが政治的意図や利己的な企みに基づくものであった時に、民衆はもはやその濁りを見過ごしはしない。研究者にもメディアにも、その力は人々の真の幸せのために使ってほしいと願うばかりだ。(CRI日本語部論説員)

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