日米との会談を断り批判浴びる韓国長官、釈明も「苦しい」と不評

Record China    2020年9月1日(火) 16時20分

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1日、韓国が日米韓防衛相会談への参加要請を断ったことが物議を醸す中、これに関して鄭景斗国防長官が「苦しい釈明」をしてさらに波紋を広げている。写真は鄭長官(韓国国防部Facebookアカウントより)。

2020年9月1日、韓国・中央日報によると、韓国が米国の日米韓防衛相会談(先月29日開催)への参加要請を断ったことが物議を醸す中、これに関して鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防長官が「苦しい釈明」をしてさらに波紋を広げている。

記事によると、鄭長官は先月31日に行われたインタビューで、日米韓防衛相会談への不参加の理由について「会議に出席したら自主隔離しなければならない上、退任により整理すべきことも多いので行かなかった。会議に参加すれば(長官)離任・就任式にも参加できなかった」と説明した。また「米韓防衛相会談は(今年11月開催予定の)米韓安全保障協議会(SCM)もあるので後任の長官がうまくやるだろう」とも話したという。

しかし記事はこの説明について「事実と違う」と指摘している。外交官や公務員が海外出張する場合は、事前の申請により出国と帰国時の隔離措置が免除されるという。

同日行われた国会外交統一委員会でも鄭長官の不参加問題が話題に上り、ある野党議員は「北朝鮮問題を扱う席に当事者である韓国がいなくていいのか」と批判した。これに対し康京和(カン・ギョンファ)外相は「米韓共に時間の調整が難しかった」とした上で「今回の会議に出席せずとも意思疎通はできている。年内のSCMでも緊密な協議が行われると期待している」と鄭長官と同様の趣旨の回答をしたという。

一方、専門家からは「米大統領選挙を控えた北東アジア激変期に行われる日米韓会談に国防トップが自ら不参加を決定するのは理解できない」と指摘する声が上がっているという。韓国外国語大のカン・ジュンヨン国際地域研究センター長は「中朝に関する敏感な問題について現場で韓国の立場を説明しなければ説得力は生まれない。避けたという印象を与えれば米国に間違ったメッセージが伝わってしまう」とし、「中朝にも米韓が絡んでいるところを見せることが重要なため会談に参加するべきだった」と主張したという。

さらに韓国軍内外からは「鄭長官が任期最後まで大統領府のご機嫌取りをしたのではないか」と疑う声も上がっている。ある政府消息筋は「会談への不参加は国防部だけで決定したとは思えない」とし、「大統領府としては日米韓会議で『中国のミサイル脅威』など共通のアジェンダが作られることを負担に感じていたはず」と指摘したという。

これに韓国のネットユーザーからは「自分の離任・就任式が国の安全保障より大切なのか」「鄭長官は、北朝鮮を主敵と言えない思想と理念で韓国軍を引っ張り国民を怒らせた長官として記憶されるだろう」「中国の目も気にして北朝鮮の目も気にする。現政権は本当にいらいらさせる」など批判的な声が数多く上がっている。

その他「習近平(シー・ジンピン)国家主席の訪韓を待ち望んでいる大統領府が参加を阻止したのでは」「北朝鮮に怒られることを恐れて文在寅(ムン・ジェイン)大統領が行かせなかったのだろう」などの声が見られた。(翻訳・編集/堂本

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