人民網日本語版 2020年8月15日(土) 7時20分
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新型コロナウイルスの影響で、すぐに食べられて保存も便利な非常食の筆頭として、インスタントラーメンが再び人気を集めるようになった。
かつて「国民食」と呼ばれたインスタントラーメンは、ここ数年は振るわず、消費者にそっぽを向かれていた。しかし新型コロナウイルスの影響で、すぐに食べられて保存も便利な非常食の筆頭として、再び人気を集めるようになった。消費者の食習慣のこの静かな変化は、インスタントラーメン市場の急速な回復を力強く後押しした。北京日報が伝えた。
インスタントラーメンだけではない。タニシビーフンや水を注ぐだけで熱々の火鍋が食べられるインスタント火鍋といった新しいインスタント食品が大量に出現し、資本市場にも歓迎されている。
■インスタントラーメン大手の半年決算が絶好調
インスタントラーメン大手の統一がこのほど発表した中期決算公告によると、上半期の収益は118億1700万元(約1772億5500億円)に上り、前年同期比3%増加した。別の大手の康師傅はまだ上半期の経営状況を明らかにしていないが、業界では「大きな確率で業績が大幅増加した」とみられている。両社に次ぐインスタントラーメンメーカーの日清食品が8月5日に香港証券取引所で発表した上半期決算によると、純利益は同30%増加し、特に第2四半期(4-6月)には中国事業部門の純売上高は115億1200万円で同19.5%増加し、営業利益は16億700万円で同91.6%増加した。
■新型コロナがインスタントラーメンに新たなチャンスをもたらした
突如襲来した感染症だが、インスタントラーメン業界には新たなチャンスをもたらしたというのは、業界内の一般的な見方だ。
上半期の業績成長について、日清食品は「新型コロナウイルスが流行してから、『おうち経済』により、良質なインスタントラーメンへの需要が上昇している」 との見方を示した。
白象食品の関係責任者は、「新型コロナでレストランの多くが店を開けられなくなったため、多くの人がインスタント食品を選ぶようになった。また、家にこもり、外に出る機会が減り、家にインスタントラーメンを買い置きしておいて食の問題を解決する人が増えた。通常通りに出勤した場合、一部のレストランは開いていたとしても、店に行って食べるのも、デリバリーを頼むのもやっぱり心配なので、とりあえずオフィスでインスタント食品を食べるという人も増えた」と話した。
業界関係者によると、2019年にインスタントラーメン業界は復興し始めたが、今年は感染症により復興ペースが加速したという。
インスタントラーメンが硬直的需要になったことは、新型コロナの爆発的拡大という特殊な背景があるだけでなく、各メーカーのここ数年の主体的な商品構造の調整と大きな関係がある。同責任者は、「これまではインスタントラーメンといえばどれも同じようなものだったが、今は商品のタイプも種類も大きく変化し、品質も大幅に向上した。こうして多くの人がインスタントラーメンやインスタント食品をもっと食べたいと思うようになった」と説明した。
新型コロナの期間中に人気を集めたのはインスタントラーメンだけでなく、より多くの新しいタイプのインスタント食品も急速に人気になった。
ECの売上ランキングをみると、タニシビーフン、インスタントビーフン、インスタント火鍋などが常に上位に名前が挙がり、「タニシビーフンもインスタント火鍋も買ったのにどうしてまだ発送されないのか」がSNSによく検索する話題にもなった。
食品業界アナリストの朱丹蓬(ジュウ・ダンフォン)さんは、「ここ2年ほど『おうち経済』と『ものぐさ経済』の影響がますます大きくなるのにともない、インスタント食品が新しい成長のボーナス期を迎えている。新たな世代の労働力ボーナスが積み上がるのにともなって、インスタント食品はこれから5-6年間は高度成長期を迎えることになるだろう」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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