人民網日本語版 2020年8月14日(金) 6時40分
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中国の税関総署が7日に発表したデータによると、今年7月の輸出額(米ドル換算)は前年同期比7.2%増加し、輸入は同1.4%減少した。写真は中国のマスク工場。
中国の税関総署が7日に発表したデータによると、今年7月の輸出額(米ドル換算)は前年同期比7.2%増加し、輸入は同1.4%減少した。輸出から輸入を差し引いた貿易収支は623億3000万ドルの黒字だった。中新経緯が伝えた。
■輸出が今年の最高を更新、中国だけ好調
中国の7月の輸出額が予想を上回る増加を達成したことには3つの理由がある。1つ目は中国国内で新型コロナウイルス感染症が効果的に予防・抑制され、生産が力強く回復したことから、中国の体制の非常に大きな優位性と経済の非常に強い強靭性が顕在化したこと。2つ目は海外では感染症の深刻な状況が続き、防疫物資とテレワークに関連した輸出が引き続き急増したこと。3つ目は欧米経済が回復に向かい、外需が限界状態から改善したことだ。
(1)中国国内の生産が緩やかに回復、海外の需給不足を補完
中国の感染症予防・抑制は世界のトップレベルで、企業活動と生産活動の再開、ビジネスと市場の再開の状況が月を追うごとに好転し、他国に先駆けて経済が緩やかに回復した。第2四半期(4-6月)の国内総生産(GDP)は同3.2%増加し、増加率は第1四半期(1-3月)に比べると10ポイントも大きく上昇した。7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.1%で、非製造業購買担当者景気指数(非製造業PMI)は54.2%で、5カ月連続で景気不景気のボーダーラインを上回った(図1を参照)。また、中国は国際通貨基金(IMF)が6月に発表した報告書「世界経済見通し(WEO)」の中で、2020年にプラス成長を達成すると予想される唯一の主要エコノミーであり、通年の成長率は1.0%が見込まれる。
(2)海外の感染症なお深刻、防疫物資とテレワーク関連製品の輸出が急増
現在、海外での感染症は楽観できない状況が続いている。米国、日本、オーストラリアはいずれも第2波に見舞われ、欧州はこの前予防・抑制が適切に行われていたが、最近になって旅行シーズンを迎えると、スペインでぶり返しが起こり、フランスとドイツも感染がやや拡大している。インド、中南米、アフリカなどでは新たな感染者の急増傾向が続き、さらに防疫や医療の水準が遅れていることから、情勢がさらに厳しくなっている。
海外での感染状況の影響を受けて、中国の防疫物資の輸出が急増を続けている。7月には繊維・紡績糸・織物および完成品、プラスチック製品、医療機器の輸出も大幅に増加した。テレワーク関連製品の輸出も増加が続き、携帯電話と自動データ処理設備とその部品(主にノートパソコン)の輸出もそろって増加した。
(3)欧米経済が再開し、外需が限界状態から改善
7月の輸出が予想を上回る増加を達成したのは、海外で企業活動・生産活動の再開が推進される中、外需が限界状態から改善したことによるものだ。7月の米国とユーロ圏の製造業PMIをみると、米国は54.2%、ユーロ圏は51.8%で、再び景気不景気のボーダーを超えた。日本の製造業PMIは45.2%で、6月より5.1ポイント上昇した。7月の韓国とベトナムの輸出も目に見えて改善した。製品別にみると、中国の電気機械製品とハイテク製品の輸出が目に見えて回復した。国・地域別にみると、中国から米国、ASEANへの輸出が大幅増加し、欧州連合(EU)、日本への輸出は減少幅が縮小した。
■輸入がプラスからマイナスに
7月の中国の輸入額(米ドル換算)は同1.4%減少し、前月比4.1ポイント低下した。その主な原因はコモディティの価格が低迷し、海外生産が完全に回復しておらず輸入の足を引っ張ったことにある。
製品別にみると、7月には原油、鉄鉱石、鋼材、銅材などのコモディティの価格が低迷した。農産品、電気機械製品、ハイテク製品の輸入価格は6月に比べて低下した。このうち大豆は輸入量が同16.8%減少して、前月比54.6ポイント低下し、輸入価格は15.6%低下して前月比56.2ポイント低下した。
国と地域別にみると、中国の主要輸入国からの輸入が減少した。7月のASEAN、EU、韓国、日本、米国、オーストラリア、ブラジルからの輸入額はいずれも前月より減少した。
現在、世界では感染症と経済の厳しい状況が続き、輸出をむやみに楽観視するわけにはいかない。1-7月の中国の累計輸出額は前年同期比4.1%減少し、中小・零細の輸出企業は経営困難に直面し、より多くの支援政策を必要としている。
目下の複雑で厳しい国際情勢に直面して、7月30日に開催された中国共産党中央政治局会議は、「中国国内の大きな循環を主体とし、国内と国外の2つの循環が相互に促進し合う新たな発展局面を早急に形成する」必要があると指摘した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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