人民網日本語版 2020年8月13日(木) 5時20分
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中国科学院上海マイクロシステム研究所は米ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校とテキサス大学オースティン校の関連チームと協力し、初めてシルクタンパクに基づく大容量バイオストレージ技術を実現した。
多くの人にとって生糸は服を作る材料だが、科学者の手にかかればこの伝統的な材料は情報を保存できるハイテク新材料として、生命体に植え込むことができる。中国科学院上海マイクロシステム研究所の陶虎(タオ・フー)氏率いるチームは米ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校とテキサス大学オースティン校の関連チームと協力し、初めてシルクタンパクに基づく大容量バイオストレージ技術を実現した。これは世界初の天然生物のタンパクに基づくハードディスクドライブ(HDD)だ。関連成果は11日付の国際的な学術誌「ネイチャーナノテクノロジー」に掲載された。関連技術は特許出願済み。科技日報が伝えた。
このストレージ技術の具体的な原理は次の通り。シルクタンパクの赤外線光の選択的な吸収に基づき、近接場赤外線ナノリソグラフィー技術を利用し、シルクタンパク膜に高密度ドットマトリックスを加工することでデジタル情報の書き込みを実現し、ドットマトリックスイメージングに対する情報読み取りを実現する。
シルクタンパク自体の特性のメリットを活かし、高精度近接場高速読み書き手段を結びつけることで、シルクタンパク記憶装置には数多くの優位性を備えている。大容量で、同じ部分で何度も書き直しが可能で、二進法デジタル情報及び生命活動と直接関連する生物情報を同時に保存し、事前に設定された時間内に制御し分解させることができる。さらに高湿度、高磁場、強放射線などの過酷な環境でも長期的・安定的に稼働することができる。
陶氏は「シルクタンパク記憶装置は、宇宙などの過酷な条件下でデジタル情報・生命情報をコピー・保存できる見込みだ。同技術は将来的に、宇宙の生命探査の分野に応用される見通しだ」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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