馬毛島、中国メディア「日本の南西方面の戦略的支柱に」と警戒、米海軍の「不沈空母に」とも

Record China    2020年8月9日(日) 7時40分

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日本政府が買収した鹿児島県の無人島・馬毛島に中国メディアが注目。米海軍の「不沈空母」になる可能性があるほか、日本の南西方面の重要な戦略的支柱になるとも警戒している。写真は馬毛島。

日本政府が在日米軍の訓練場所として買収した鹿児島県の無人島・馬毛島に中国メディアが注目している。「馬毛島は将来的に米海軍のアジアにおける『沈まぬ空母』になる可能性がある」と指摘。作戦を遂行する軍機の出発基地に変わり、日本の南西方面の重要な戦略的支柱になるとも警戒している。

馬毛島は種子島の西12キロに位置し、面積は約8平方キロ。鹿児島県西之表市に属する。政府は2011年の日米合意に基づき硫黄島(東京都)で暫定的に実施している米海軍空母艦載機離着陸訓練(FCLP)の移転先として馬毛島を選定し、防衛省が島の大部分を所有する東京都の開発会社と買収交渉を進めていたが、昨年11月末、約160億円で合意した。

馬毛島には開発会社が整備した交差する滑走路2本があり、早ければ25年に米海軍艦載機のFCLPが可能になる。艦載機のほかにも沖縄県の米軍基地に配備されたヘリコプター同様の垂直離着陸機能を持つ輸送機「オスプレイ」も島での訓練が検討されている。

この馬毛島について、中国網は「米軍のために買収、日本は何をたくらんでいるか?」との記事を掲載し、「基地の面積は建設後、2平方キロの神奈川県厚木基地、5平方キロの広島県岩国基地を上回る」と説明。「地理的な優位性を占めていることから、戦略的な地位は重要と言わざるを得ない。沖縄県普天間基地からは500キロ、岩国基地からは400キロ、グアム基地からは2300キロの距離にあり、互いに呼応できる」と続けた。

さらに「日本政府は表面的には必死にゴマをすっているように見えるが、実際には狙いが隠されている。米国側に取り入り、その需要を満たし日米関係を強化すると同時に、島の軍事施設を利用し自国の戦力を強化することが日本のこの措置の裏に隠された真の目的かもしれない」と言及。「ロシアの専門家は日本が米軍のために島を買収したのは米国に屈するだけでなく、自衛隊の強化のためでもあると指摘した」と付け加えた。

今後に関しては「馬毛島の関連訓練施設は建設後、単なる訓練場ではなく施設と設備のそろった軍事基地になる。日本の海上自衛隊も馬毛島の施設を十分に利用し、自身のF-35艦載機部隊の訓練を行い、準空母『いずも』の戦闘力をさらに強化できる」との別の専門家の見方を紹介した。

恒久的な陸上の基地は空母よりも軍事的価値が高いと考えられている。中国が領有権を主張する尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐり、東シナ海の緊張が高まる中、中国にとって馬毛島は気になる存在のようだ。(編集/日向)

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