AIが2分で歌を作曲、人間の価値はどこに?―中国メディア

人民網日本語版    2020年7月17日(金) 9時20分

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2020世界人工知能大会の開幕式で、多くの人工知能(AI)が「智連家園」というテーマ曲を合唱した。しかしこのテーマ曲を作曲したのもAIであることはあまり注目されていないかもしれない。

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2020世界人工知能大会の開幕式で、多くの人工知能(AI)が「智連家園」というテーマ曲を合唱した。しかしこのテーマ曲を作曲したのもAIであることはあまり注目されていないかもしれない。中国新聞網が伝えた。

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「智連家園」の作曲者であるAI「小氷」は今年6月、上海音楽学院音楽工程学部2020年度「名誉卒業生」の称号を授与されたばかりだ。

■2分で完全な歌曲を作曲

小氷の「指導」を行った上海音楽学院音楽工程学部の教員である陳世哲(チェン・シージャー)氏によると、小氷が単独で「智連家園」のメロディーを作った。曲の効果をさらに高めるため、人も編曲の改善を行った。「人の手が加わっているが、主な作業はいずれもAIが完了したと言える」と陳氏。

小氷のチームは「小氷は2020世界人工知能大会のテーマ及び関連資料からインスピレーションを得て、この曲のメロディーを作った」と説明した。

実際に一段落の文字の記述や1枚の写真の刺激を受けると、現在の小氷は作曲の他にも、そのスタイルやリズムに基づき自動的に楽器の選択、編曲、歌詞の創作を行える。

小氷は現在、2分以内に3分ほどの完全な歌曲を作ることができる。

■人間よりも優れているか?

陳氏は「音楽は純粋に芸術的なものと思われがちだが、実際には二つに分けて考えることができる。音楽は芸術と感情を持つモノであるだけでなく、一定の規則もある。特にメロディーの創作と編曲、例えばよく使われる和音の配列構造には一定の規則がある」と説明した。小氷は現在、まさに音楽創作の「規則」の部分に的を絞った「創作」を行っている。

これはつまりAIが人間の「思考」を真似することなく、データにより音楽作品を「創作」できることを意味する。

AIの作曲は現在、完全に人の代わりを果たすことはできないが、多くの人が次のような疑問を抱いている。「AIが高度成長する今日、人の価値はどこに示されるのか?」と陳氏。

陳氏の答えは「感情」と「革新」だ。「未来の音楽創作において、人間の価値は感情面、あるいはAIが考えたことのないより革新的な分野で示される」と陳氏は言う。

陳氏は一方で、現段階のAIはハードルを下げられる技術と考えている。上海音楽学院音楽工程学部の教員である陳氏、竺茹伊(ジュウ・ルーイー)氏らは今年、オンライン授業を4回行った。彼らは小氷と共に浙江省松陽県の学生に作曲方法を伝授した。

陳氏は「数回のリモート授業により現地の子供に基本的なメロディー創作の概念を教えれば、子供たちはいくつかの簡単なメロディーや歌詞を作れるはずだ。しかしこの作品は完全なものではなく、小氷が編曲能力を発揮することになる。小氷はスピーディーに子供に協力し、作品を一つの曲として完成させることができる。このレベルについて言えば、AIは効率向上と、芸術伝播のハードルを下げる役割を果たした」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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