下半期の中国経済は高度成長に回帰か、通年のGDP成長率予測3%―中国メディア

人民網日本語版    2020年6月23日(火) 17時50分

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新型コロナウイルス感染症の流行という特殊な時期にあって、中国の上半期の経済はどのように回復するだろうか。写真は中国のカフェ。

新型コロナウイルス感染症の流行という特殊な時期にあって、中国の上半期の経済はどのように回復するだろうか。今後の経済情勢はどうなるか。6月20日、中国マクロ経済フォーラム(CMF、2020年中期)がオンライン開催された。テーマは「感染症の打撃・修復調整・基礎再構築の中国マクロ経済」で、フォーラム報告書は、「中国経済は目下、市場型の深いレベルの回復が始まっており、下半期と来年上半期は久しぶりに高度成長期を迎えることが期待される」との見方を示したと同時に、「中国の今年通年の国内総生産(GDP)成長率は3%前後になるだろう」と予測した。北京日報が伝えた。

同報告書によると、2020年は中国にとっても世界の経済史にとっても極めて特殊な1年であることは間違いない。突如襲来した新型肺炎が中国のマクロ経済運営とミクロ市場のエンティティーに強烈な打撃を与え、グローバル経済貿易システムは第二次世界大戦以降で最も深刻な「大規模停滞」を経験した。各国が相次いで打ち出した一括したマクロ活性化政策はすべて「歴史に残る」規模だった。感染症が終息した後、グローバル経済の局面には再び重大な転換が起こるとみられる。中国は最も早く感染症の打撃を受け、最も速く感染症を抑制し、最も先に経済活動の再開を実現し、中国経済の復興と基礎の再構築はグローバル経済にとってシンボル的な意義、牽引役的な意義をもつという。

同報告書によると、さまざまなリスク要因と低下トレンドの力が累積するという挑戦に直面しているにもかかわらず、中国経済回復の歩む道が徐々に明らかになっている。第1四半期(1-3月)には感染症を効果的に抑制して最低ラインを死守した。第2四半期(4-6月)には業務が再開して供給が基本的に回復し、昨年下半期の大規模な政策が全面的に力を発揮する中で需要が回復を続け、新たな改革のボーナスが徐々に顕在化し、通年では期を追うごとに力強い回復を実現し、下半期から来年上半期にかけては久しぶりに高度成長期を迎えることが期待される。最終的に、慣性を打ち破り、より輝かしい未来を迎えられるかどうかは、このたびの大規模な政策と一連の改革措置が中国経済成長に対して行う基礎の再構築と局面の再構成によって決まる。

しかし同報告は同時に、「今後しばらくの間、中国経済は回復の道のりで6つのリスク・挑戦に直面する」と注意を促し、次のように提起した。

(1)感染症の発展に変数が存在し、外部の情勢が厳しく複雑であるため、最低ラインという考え方を堅持する必要がある。

(2)ニーズの回復ペースは供給よりも遅く、需給不足が引き続き拡大しているため、内需を全面的に拡大する必要がある。

(3)内部構造の分化が深刻で、バケツ原理が顕在化する可能性があるため、「六つの保障(住民雇用の保障、基本的民生の保障、マーケットエンティティの保障、食糧・エネルギー安全の保障、産業チェーン・サプライチェーン安定の保障、末端の行政運営の保障)」の任務を突き固める必要がある。

(4)マーケットエンティティーの心理が変化し、行動モデルが保守的になっているため、「カンフル剤」を打つ必要がある。

(5)政策の伝達に障害があり、関連のメカニズムは整備が必要であるため、マクロ調整を充実させる必要がある。

(6)トレンドの力が徐々に顕在化し、潜在的成長率が低下する可能性があるため、改革によってエネルギーの転換を促進する必要がある。

こうした判断に基づき、同報告書は中国人民大学の中国マクロ経済分析と予測モデルであるCMAFMモデルを利用して、中国経済の一連のマクロ指標を次のように予測した。「経済自体の調整と一括した大規模な政策の牽引効果を総合的に検討すると、20年の中国の実質GDPは3.0%前後になると予測され(数値予測は2.9%)、19年を約3ポイント下回るが、グローバル経済の成長率をはるかに上回り、世界のGDPに占める割合も1ポイント上昇して17%に達するだろう」。

同報告書の半期ごとの予測では、20年上半期の実質GDP成長率をマイナス2.0%(数値予測はマイナス1.9%)としており、これは主に第1四半期に感染症の打撃を直接受ける中で需給両面が大幅なマイナス成長に陥ったこと、第2四半期のニーズ回復が待たれることによって経済の反転回復状況が一定の範囲内にとどまったことに足を引っぱられたためだ。下半期にはマクロ政策が全面的に力を発揮すること、マーケットエンティティーが積極的に調整を行うことが作用しあって、抑制されていた消費と投資ニーズが十分に顕在化し、経済成長が力強い反転上昇を実現して、実質GDP成長率は7.0%前後に達するという。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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