サーモン切ったまな板からコロナ、北京の集団感染で日本料理店にも打撃―中国メディア

Record China    2020年6月17日(水) 9時20分

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15日、環球時報は北京市の新発地卸売市場でサーモンの処理に使用するまな板から新型コロナウイルスが検出され、北京市内のスーパーマーケットなどの売り場から次々にサーモンが撤去されたと報じた。資料写真。

2020年6月15日、人民日報系の環球時報は、北京市の新発地卸売市場でサーモンの処理に使用するまな板から新型コロナウイルスが検出されたことを受け、北京市内の各スーパーマーケットやECプラットフォームの売り場から次々にサーモンが撤去され、輸入海産物や肉製品も影響を受けていると報じた。北京市疾病予防管理センターは14日、全ゲノムシーケンス解析で、ウイルスは欧州型のものとしている。

同紙の取材でサーモンを仕入れる北京市内の多くの日本料理店で予約のキャンセルが相次いでいることが分かった。江戸前寿司や徳川家、秋桜など北京で名の知れた日本料理店では、急きょサーモンやサーモンを用いた料理の提供を取りやめ、店内のコロナ対策と予防を強化した。また、日本料理店・松子の朝陽北路店ではこの2日間の新型コロナウイルスの影響を受けて来店者数が普段の週末よりも減っており、多くの予約がキャンセルになった。同店でもサーモンや刺身などの料理の提供を全て中止したという。

中国におけるサーモンの年間輸入量は約10万トン。今年1~4月の輸入量ではノルウェーが圧倒的な存在感を示し、45%ものシェアを占めたという。4月のノルウェー産サーモンの月間輸入量は前年同期比で97%も増加し、3141トンに達した。しかし、今回の「サーモン事件」を受けてノルウェー産サーモンの価格も大きく落ち込んでいるとのことだ。

だが、今回の「サーモン事件」は、今後の中国における生鮮食品の輸入に大きく影響しないとみられる。武漢大学医学部ウイルス研究所の楊占秋(ヤン・ジャンチウ)教授は、「一時的な輸入の停止は市民生活に影響を及ぼすが、輸入の検疫をしっかり行えば大丈夫だ」としている。

また、中国国際貿易促進委員会国際貿易研究部の趙萍(ジャオ・ピン)主任も同紙に対して、「今回の事件が生鮮食品の輸入に与える影響は大きいものとはならず、政策によって輸入製品に何らかの制限をかけることもない」としたが、「食品の衛生と安全を守るため、関係する部門は輸入商品に対する検疫や検査を強化すると同時に、国内の生鮮食品の経営プロセスに対して監督管理を強化しなければならない」と語った。(翻訳・編集/島野)

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