韓国の財政に「警告音」?急速に増える国の借金に懸念の声

Record China    2020年6月5日(金) 9時20分

拡大

3日、韓国・毎日経済は「韓国政府が前代未聞の経済危機に対応するため単一規模では過去最大となる35兆ウォンの第3次補正予算案を発表し、国の財政に警告音が鳴っている」と伝えた。写真はソウル。

2020年6月3日、韓国・毎日経済は「光の速さで増える国の借金、半年で111兆ウォン(約10兆円)増える」と題する記事で、「政府が前代未聞の経済危機に対応するため単一規模では過去最大となる35兆ウォンの第3次補正予算案を発表し、国の財政に警告音が鳴っている」と伝えた。

記事によると、韓国政府は同日に臨時国務会議を行い、35兆3000億ウォンの第3次補正予算案を議決した。世界金融危機克服のために編成した2009年の補正予算案(28兆4000億ウォン)をはるかに上回る過去最大規模だという。1年に3回の補正予算案を編成するのは1972年以降48年ぶりのことで、第1次と第2次を合わせると今年の補正予算案は計59兆2000億ウォンに達するという。

第3次補正予算案の財源のうち23兆8000億ウォンは赤字国債の発行で賄われる。赤字国債の発行が急増したことにより、昨年末に728兆8000億ウォンだった政府債務は6カ月の間に111兆4000億ウォン増加し840兆2000億ウォンになる。

韓国の政府債務は2001年には121兆8000億ウォンだった。しかし昨年には700兆ウォンを超え、急激な増加傾向を見せている。今年の111兆4000億ウォンの増加は、最近10年の年間平均増加額(36兆9000億ウォン)の3倍に達するという。また、政府の債務残高(対GDP)は昨年の38.1%から43.7%に5.6ポイント急上昇する。2011年に30%を超えてから9年間は40%以下で緩やかな上昇をみせていたという。

記事は「政府債務が急増したことで国の財政は日に日に悪化している」と指摘。政府の総収入から総支出を引いた統合財政収支は今回の第3次補正予算により76兆4000億ウォンの赤字になるとみられ、国民年金など社会保障性基金を除いた管理財政収支は112兆2000億ウォンの赤字になると予想されている。これに一部では「財政の健全性」に対する懸念が高まっているが、政府は「コロナ禍の非常事態」であることを強調したという。

これに韓国のネットユーザーからは「先進国よりはましだ」「少なくとも文政権は国民に還元してくれる」「今はコロナ禍でみんなが財政支出を増やしている。仕方ない」と理解を示す声が上がっている。

一方で「光の速さは警戒すべき。少子高齢化で負担は増え続ける。補正予算案もいいけど、事業の妥当性を考えて財政支出を減らすべきでは?」「まもなくアルゼンチン、次の停車駅はベネズエラだ…」「10年ローンで外国のスポーツカーを買う人たちより政府のほうがはるかにひどいな」「国民は国の借金に関心がない。お金をもらって喜ぶだけ」など懸念や政府批判の声も上がっている。(翻訳・編集/堂本

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携