東京五輪の延期で直面する3つの難題―中国メディア

Record China    2020年3月31日(火) 9時40分

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30日、中国メディアの北京青年報は、延期が決定した2020東京五輪は三つの難題に直面していると伝えた。写真は東京五輪。

2020年3月30日、中国メディアの北京青年報は、延期が決定した2020東京五輪は三つの難題に直面していると伝えた。

その一つが「日程」だと指摘した。記事は、「五輪の日程と会場の使用は厳格な計算によって決められた。このため、新たに日程を組み直すと不必要な仕事とコストがかかる。丸々1年延期とする2021年7月23日から8月8日までが最も影響の小さな日程になるだろう」と予想している。

一方で、メディアからは4月の桜の時期の開催や、今年の終わりに開催などさまざまな見方も出ているとし、世界陸連のセバスチャン・コー会長が「2021年の新たな日程はすべての人の必要を満足させることはできない」との見方を示していると紹介。「五輪延期は初のことであるため、国際オリンピック委員会(IOC)や東京五輪・パラリンピック競技大会組織委員会、日本政府は全面的に協調してできるだけ早く日程を決定すべきだ」と論じた。

二つ目の問題は「どれほど追加投資すべきか」だとした。記事は「延期による損失は全方位にわたる。競技場や選手村の建設などで経済効果があったものの、維持管理も1年延長となるほか、オリンピック効果を期待していた旅行業界など各種業界では消費が減少することになり、その影響は大きい」とした。

このほか、「東京五輪・パラリンピック競技大会組織委員会の関係者によると、延期に伴う追加費用は3000億円に達する見込みで、これは重要な課題になっている」と指摘。「新型コロナウイルスの影響で業績が落ちているスポンサーが、来年の東京五輪まで持ちこたえられるかとの問題もある。スポンサーが投入額を減少させるなら、日本が追加投資せざるを得ず、頭の痛い問題となっている」と伝えている。

三つ目は「国民の結束力」とした。記事は、「延期という大きな変化が国民の心情と結束力に与えた影響は大きい」と分析。麻生太郎財務相が「呪われたオリンピック」と表現したことや、聖火が到着した宮城県では何度も聖火が風で消えるというトラブルに見舞われたことを挙げ、「不吉と感じた人が多かった」と伝えた。

記事は、「あまりにも順調ではない上、新型コロナウイルスの感染が世界的にまん延していて収束の兆しが見えないため、1年延長しても日本国民の多くは確信が持てない状況だ」と説明。「人心や国民の支持は、金銭や財政より難しい問題であり、国民の心を結束させ、士気を鼓舞することが、日本政府や日本オリンピック委員会(JOC)が次に行う必要があることである」と結んだ。(翻訳・編集/山中)

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