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習近平総書記の武漢視察が発した3つのシグナル

配信日時:2020年3月11日(水) 20時10分

新型コロナウイルス感染拡大防止が正念場にさしかかる中、習近平中共中央総書記(国家主席、中央軍事委員会主席)は10日、湖北省武漢市を訪問し、感染拡大予防・抑制の状況を視察した。今回の視察から、以下の3つのシグナルを読み取ることができる。中国新聞社が伝えた。

(1)現地の感染拡大予防・抑制情勢における好転の兆し。重症患者を集中的に収容治療する主な医療施設である火神山医院は、今回の感染拡大予防・抑制における「第一線中の第一線」であり、習総書記は今回の現地視察でもこの地を最初に訪れた。

習総書記は視察で、「苦難に満ちた努力の結果、湖北省と武漢市の感染拡大予防・抑制情勢には前向きな変化がみられ、段階的な重要成果が得られている」と述べた。この発言は、中国の感染拡大予防・抑制における前向きなシグナルを外部に向けて再び発したと言っていいだろう。

中央党校(国家行政学院)の戴焰軍教授は、「中国の最高指導者であり、感染拡大予防・抑制の『総指揮官』でもある習総書記が感染拡大予防・抑制センターの最前線に赴いたことは、現在の予防・抑制情勢が段階的な勝利と重要な成果を得たことを示している」と指摘する。

国家衛生健康委員会が10日に発表したデータによると、9日、中国全土で新たに感染が確認された人は19人で、そのうち湖北省が17人、湖北以外の地域は2人で、しかもその2人はいずれも海外からの輸入症例だった。

(2)次なる重点は「防」にあり、力を緩めてはならないことを明確に指摘。習総書記は視察において、「感染拡大予防・抑制の任務は依然として苦難に満ち、その数も多く、重い。そうした時であればあるほど、冷静な思考を保ち、いささかも力を緩めてはならない」と指摘した。

戴教授は、「1カ月以上の奮戦の結果、各方面は疲弊しており、油断や運がよかったといった心理が生まれやすい。しかし感染拡大には不確定性があるため、気を緩めればまた新たに一連の問題が起こりかねない。そのため今後も強く警戒し続け、厳しく管理し、起こりうるさまざまな危険を防ぐ必要がある」とした。

習総書記は視察の際に、「感染拡大予防・抑制の闘いに打ち勝つための重点は『防』にある」と強調した。なかでも重要になるのはコミュニティの予防・抑制だと考えられている。

南開大学周恩来政府管理学院の常健教授は、「習総書記が特別にコミュニティを視察したことは、コミュニティの予防・抑制に対する重視をさらに強化し、現実的な問題を解決するうえでプラスになる。そして中央政府が人々のニーズや想いを我が事のように感じていることも示している」と指摘する。

習総書記は視察においてさらに、「湖北省と武漢市など感染が深刻な場所の住民がこれほど長期間にわたって自宅待機している状況においては、ストレスを発散するような行為についても、理解し、寛容に接し、許容して、引き続き各方面の取り組みに力を入れていくべきだ。民生が安定すれば人心が安定し、社会が安定する」と強調した。

(3)条件を設けた企業活動・操業再開を強調。現地視察を終えた後、習総書記は会議を開き、予防・抑制状況の報告を聴取し、次なる予防・抑制についてさらに指示した。

習総書記は、「予防・抑制の強化を前提に、差別化された対応策を取り、エリア・レベル・分野・時間別に、条件を設けた企業活動・操業再開を適時スタートするべきだ」と指摘した。

中国各地ではこれ以前にもすでに企業活動・操業再開が加速されており、今回習総書記は武漢視察の重点として湖北省・武漢市の企業活動・操業再開について指示を行った。中国現代国際関係研究院世界経済研究所の陳鳳英元所長は、「エリア・レベル・分野・時間別に企業活動・操業再開を行うことは、湖北省にとって特に必要で、かつ時宜に適ったやり方だ。湖北省は農業大省であり、作業再開の進度は早稲や果物・野菜など農産物に極めて大きな影響がある」と指摘する。

湖北省と武漢市に対し企業活動・操業再開を打ち出したことは、現在感染拡大が進む世界にとっても心強いニュースになると言えるだろう。

「感染拡大によって、世界経済には悲観的なムードが漂っているが、中国でこれほど苦難に満ちた武漢と湖北ですらここまで持ちこたえてこられたのだから、世界にもできないことはない。単に時間の問題にすぎない」と陳元所長は指摘している。(編集AK)

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