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中国水泳の星・孫楊がドーピングで8年間の資格停止処分に、中国側は反発

配信日時:2020年2月29日(土) 11時40分
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スポーツ仲裁裁判所は競泳の孫楊(写真)に対して、ドーピングを理由に8年間の試合出場資格停止を科すことを認めた。中国水泳協会や中国メディアは検査や審理の方法に問題があったとして反発している。

スポーツ仲裁裁判所(CAS、本部:スイス・ローザンヌ)は28日、オリンピックで3個の金メダルに輝いた男子競泳の孫楊(中国)に対して、ドーピング規定違反を理由に8年間の試合出場資格停止を科す決定を下した。孫選手は2012年のロンドン五輪や16年のリオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得した実力者だ。中国遊泳協会(中国水泳協会)や中国メディアは、検査や審理の方法に問題があったとして反発する声明や記事を発表した。

孫楊は1991年12月に浙江省杭州市で生まれた。最初に出場した五輪の2008年の北京大会では好成績を残せなかったが、12年のロンドン五輪では男子400メートル自由形と同1500メートル自由形で、16年のリオデジャネイロ五輪では同200メートル自由形で金メダルを獲得している。また、2年に1度開催される世界選手選手権では、2011年の上海大会以来、「金メダルの常連」という状態が続いていた。

しかし、2015年5月には競技会に出場した際に、尿検査で使用が認められていない薬物の陽性反応が出た。問題の薬物は同年1月に禁止リストに加えられたばかりであり、孫は動悸(どうき)を抑えるために医師の処方に従って、禁止を知らずに服用したと説明。孫には3カ月という、比較的短い出場停止処分が科せられた。

しかし、2018年9月に世界反ドーピング機関(WADA)が在宅中の孫に「抜き打ち検査」を実施した際には、「資格がない者による検査」として検査を妨害したとされる。

国際水泳連盟(FINA)は孫に違反はなかったとして、その後の競技会への出場を認めたが、WADAは孫とFINAを相手に、CASに裁定を求めた。

中国水泳協会はCASが孫の出場資格停止を認めたことを受け、孫に対する2018年9月の検査について2月28日付で、検査を委託された企業が派遣した者は、専門的な訓練を受けておらず、サンプル採取についての法的な権限もなかったとして、検査そのものが非合法で無効だとする声明を発表した。同協会は、興奮剤の使用については「容認ゼロ」の厳しい姿勢で臨んでいると説明した上で、孫については「われわれは、孫が法律手段で自らの合法的権益を維持することを支持する」との表明した。

新民晩報も28日付で、CASの裁定を紹介する記事を発表した。同記事はCASでの審理について、孫と弁護人が、WADA側の担当者が身分を証明することができずに検査を実施したことやその他の違反行為が多くあったことを示す大量の証拠を提出したこと、CASの審理にWADA側の検査担者が証言のために呼ばれなかったこと、CASが用意した通訳に問題があり、途中で交代したことなど、CAS側の不備を強調した。

記事は最後の部分で、孫には30日以内に上告する権利があると説明し、「完全に終わったわけではない」と主張。「孫が自ら語ったように、同件を通じて自らが潔白だったとの結果を勝ち取るだけでなく、全世界のスポーツ組織が選手の基本権利を尊重し、スポーツ組織が自ら作ったルールを順守するよう呼び掛けねばならない」と論じた。(翻訳・編集/如月隼人

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