折りたたみスマホ登場から1年、いつ買える?主流になる?―中国メディア

人民網日本語版    2020年2月28日(金) 7時40分

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折りたたみスマートフォンはこのところ新製品の発表が相次いでいる。24日にはファーウェイがスペイン・バルセロナで次世代折りたたみスマホ「Mate Xs」を発表した。

折りたたみスマートフォンはこのところ新製品の発表が相次いでいる。北京時間の24日夜には、ファーウェイ(華為)がスペイン・バルセロナで次世代折りたたみスマホ「Mate Xs」を発表した。これに先立つ12日には、サムスンが折りたたみスマホ第2弾の「Galaxy Z Flip」を発表し、上下に折りたためるデザインを採用した。中新経緯が伝えた。

2018年末頃から徐々に、折りたたみスマホのコンセプトがメディアに盛んに登場するようになり、「これからの10年間は折りたたみ式の時代」などとする声もあった。しかし2019年が終わる頃には、夢を現実にするのは簡単ではないことがわかった。技術的な挑戦以外に、非常に高い価格も折りたたみスマホの大衆化に向かってなかなか超えられない「鉄のハードル」となっている。

18年11月、深セン市にあるテクノロジー企業・柔宇科技は世界初の折りたたみが可能なディスプレイを搭載したスマホ「柔派(FlexPai)」を発表し、価格は8999元(約14万4000円)からだった。サムスンの「Galaxy Fold」の中国現地生産モデルは1万5999元(約25万6000円)。また、「Galaxy Z Flip」の中国現地生産お試しモデルは1万2499元(約20万円)だが、この価格は公式の最終価格ではない。モトローラの「Razr」は1499ドル(約16万5000円)だ。

19年11月にファーウェイの「Mate X」が発売されると、ダフ屋が価格を大幅につり上げた。販売価格が1万6999元(約27万2000円)のところ、在庫の価格が6万元(約96万円)から8万元(約128万円)につり上げられた。

折りたたみスマホが一般の人々の手に届くのはいつのことだろう。入門機はいつ登場するだろう。

第一携帯電話界研究院の張燕飈(ジャン・イエンビアオ)院長は、「折りたたみディスプレイの入門機は来年になって初めて登場する可能性があり、価格も8000~9000元(約12万8000~14万4000円)になるだろう。精巧さ、折りたたみに耐える耐久性、アフターサービスなどさまざまな要因をクリアしなければならないからだ」との見方を示した。

張氏は続けて、「現在は主に2つのメーカーが折りたたみ式を推進しており、ヒンジとディスプレーの合格率はまだ高くない。折りたたみ技術の進歩とは、供給チェーンの技術の一面的な進歩ではなく、メーカーと供給チェーンが共同で研究開発を進めるところにあり、そこには一定の技術の閉鎖性があり、どのプロセスにもたくさんの特許があって、第三者が利用できない。自らの経験に基づいて開発するしかない」と述べた。

独立系の電気通信アナリストの付亮(フー・リアン)氏は、「スペックが同じで、折りたたみ式が同レベルのスペックの一般的なスマホより2000~3000元(約3万2000~4万8000円)高いという状況なら、ユーザーは折りたたみ式を受け入れられる。入門機登場の具体的な時期は予測できないが、20年には折りたたみスマホ市場に必ず大きな変化が起きる。たとえばサムスンの新製品はすでに手の届く価格を実現している。今年は似たような端末が数機種登場する見込みで、メーカーはそれぞれ積極的にイノベーションを進めて、それぞれのソリューションを見いだすだろう」と述べた。

これまでに小米やOPPOなどの携帯電話メーカーが折りたたみスマホのコンセプト機を発表している。さきにメディアが伝えたところでは、TCLにも引き出し(スライド)式折りたたみスマホのコンセプト機がある。

折りたたみ式は未来のスマホの主流スタイルになるだろうか。

折りたたみ式ディスプレーは携帯メーカーが消費を喚起し、トレンドを牽引するための新たな動きだという見方がある。市場調査会社ガートナーが発表したデータでは、2019年第1四半期には世界のスマホ販売量は3億7300万台で、前年同期比2.7%減少し、世界のスマホ市場は低迷が続いている。

孫氏はかつて、「こうした背景の下、2019年は世界スマホ市場の厳冬期に直面して、スマホメーカーも消費者も突破口となるような製品を求めている。こうした消費喚起のポイントはおそらく外観の大きな変化になるだろう」との見方を示した。

また、ユーザーの動画を見る、ゲームで遊ぶ、ファイルの処理を行うなどのニーズが、携帯電話のディスプレーのさらなる大型化を促している。折りたたみ式でない携帯電話のディスプレーが限界に達してこれ以上大きくすることができない状況の中、より大きなディスプレーを追求すれば折りたたみに向かうしかない。これも多くの携帯メーカーが折りたたみ式ディスプレーに次々力を入れるようになった原因だ。

しかし問題がある。折りたたみスマホは製造技術に挑戦をつきつけただけでなく、ユーザーの使用習慣にも挑戦をつきつけた。折りたたみスマホは未来のスマホの主流スタイルになるだろうか。消費者はこれにお金を出そうと思うだろうか。

孫氏は、「折りたたみ式ディスプレーは必ず未来のスマホの主流スタイルの1つになる。現在、折りたたみスマホに対して消費者が注目するポイントが変化しつつあり、これまでと違って折れ目にはあまり気にしなくなっている。折れ目はいつの間にか許容されたのかもしれない」との見方を示した。

付氏は、「折りたたみスマホが今後どうなるかはしばらく様子を見る必要があり、少なくとも短期間で市場が大きくなることはない。実際、折りたたみ式ディスプレーはソフトディスプレー技術のほんの一部分に過ぎず、今後1-2年で、広く大衆受けするようになることはないだろう。実用性という点でもいばらく様子を見る必要がある」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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