韓国政府、感染者激増も「中国からの入国全面禁止」を却下―韓国メディア

Record China    2020年2月26日(水) 17時50分

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中国メディアの観察者網は25日、新型コロナウイルスが広まる中、韓国政府が中国全域からの入国禁止を求める要請を却下したと伝えた。写真は韓国ソウル。

中国武漢市で発生した新型コロナウイルスの感染が広まる中、韓国政府が中国全域からの入国禁止を求める要請を却下した。中国メディアの観察者網が25日、韓国・聯合ニュースの報道を引用して伝えた。

記事は、「韓国で新たに確認される感染者数は連日急増しており、主に東南部の大邱市とその周辺地域に集中している。外界は文在寅(ムン・ジェイン)政権により積極的な対応を求めており、そのプレッシャーはますます大きくなっている。しかし、今になって事態を重視してももう遅いという批評家もいる」とした。

その上で、「韓国はこれまで、湖北省に居住や滞在したことがある人を対象に、入国禁止措置を実施していたが、冬休みが終われば、何万人もの中国人留学生が韓国に戻る」と指摘。これを受け、主要な保守系野党である未来統合党の関係者らが、文政権に中国からの入国を全面禁止にするよう求め、保守派の韓国紙はこれをすぐに支持したという。

しかし、韓国政府はこの求めを却下した。ある匿名希望の政府職員は、医療や検疫の専門家の見解を引用し、このような越境移動を規制する措置は、必ずしもウイルスの感染拡大防止に有効ではないとして、「(新型コロナウイルスに)関連する決定は、感情ではなく科学的根拠に基づいて行うべきだ」と述べたという。

この職員は、「韓国はすでに新型コロナウイルスに対する警戒レベルを『オレンジ』から最高の『赤色』に引き上げたが、これは国民に対する検疫の実施体制を強化することを意味する。それぞれのコミュニティーで速やかに感染者を発見し、すぐに隔離と治療を行い、死亡率を抑えるということだ」と話したという。

記事によると、韓国の丁世均(チョン・セギュン)首相は24日のブリーフィングで、「韓国は輸出の25%、輸入の20%を中国に依存している」と述べ、「韓国と周辺国との外交・経済関係を考慮すると、中韓国境を一時的に封鎖するには現実的に問題がある」との認識を示していた。(翻訳・編集/毛利)

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