<コラム>地震1 驚くインバウンド!災害大国、日本!

石川希理    2020年3月1日(日) 15時0分

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阪神淡路大震災の時は、神戸が最大の被災地だった。しかし明石市も西明石というJRの駅から東が酷くて、全半壊も多数出た。

「あ!まあ、大丈夫だな」

25年前の阪神淡路大震災を経験したので、年に何回かある有感地震も余り慌てない。

私の住む明石市は、淡路島の北端から明石海峡を挟んで対岸にある。人口約30万。神戸市(人口150万)に北と東を囲まれている。神戸までは新快速で13分、神戸からは大阪(梅田)まで33キロ。約25分。阪神工業地帯の西の端で、神戸のベッドタウンだ。

阪神淡路大震災の時は、神戸が最大の被災地だった。しかし明石市も西明石というJRの駅から東が酷くて、全半壊も多数出た。死者も11名(重複していたり、明石は神戸市に西以外は囲まれているので、神戸市の病院で死去したりして、計数が難しい)出ている。

私の住む120戸のマンションは、最終的にはひび割れ補修ですんだ。もっとも当日の朝は、ライフラインは途絶。水は地上にあった給水タンクが破損して1カ月使えず。もちろん室内は、食器などが散乱し、なんと250キロもあるピアノまで動いていた。

周辺のスーパー・コンビニは商品が空っぽになり、小中学校の体育館は被災者で満杯と惨憺たる有様であった。

住んでいる9階建て(一部6階)マンションは旧耐震基準なので、耐震補強も考えられたが、3億かかるというので立ち消えになった。

南海地震も可能性が高く心配だ。まあ、3回の大規模改修をして、最後は鉄製手すりをアルミに換え、ベランダ、廊下・階段にもシートを張り詰め強化された。エレベータまで換えているから、なんとか持ちこたえるだろうと希望的観測をしている。

日本に生まれたので、地震・台風・津波・大雨は地理的に仕方がない。特に地震は大陸移動、プレートの境界に位置するから、有史以来定期的に起こる。

ユーラシア・太平洋・フィリピン海の3プレートである。中央アルプスはこのプレートの押し合いで盛り上がった部分だ。また糸魚川-静岡構造線という大地溝帯は、ココで日本が折り曲げられている。

まさか、その大陸移動の時間軸をギュッと縮めたような『日本沈没』(小松左京の小説)は起こらないにしても、生きている間にもう一回、地震を目にすることになりそうなのは嫌なものだ。

考えると、団塊の世代が生きてきた時代の後半に、阪神淡路大震災、東日本大震災に遭遇する、目の当たりにするとは思ってもいなかった。日本列島周辺が活動期に入っているらしい。

火山も心配だ。おおよそ東西南北とも25キロ程度ある阿蘇山のカルデラは、爆発で出来たものだ。阿蘇山がこの程度のスーパーノバを起こすと、西日本はほぼ全滅する。

霧島火山帯、鹿児島の姶良カルデラは海の中にあるので目立たないが、阿蘇山のそれに匹敵する。3万年前に巨大噴火して、関東にも10センチの火山灰が積もったという。

まあ、この長い時間の中では、心配しても仕方のない「杞憂」(天が落ちてくると心配した中国の故事)だ。(笑)

数万年とか10万年単位では、明日かもしれないし、1万年後かも知れない、これはもう心配しても仕方がない。もちろん、予算の許す限り出来るだけの準備はしておいた方が良いに決まっている。

この点、お隣の中国は、余り心配がない。ただ、中・奥地の四川省などでは断層地震がある。

これは、なんとインド亜大陸がユーラシア大陸にぶつかっているので、その影響でもあるらしい。ヒマラヤ山脈はこの二大陸のぶつかりで盛り上がっている。

スケールの大きな話で、いかに人間が無力かがよく判る。

臨海部、漢民族の主要地域からは離れているので、中国の人は、地震には慣れていない。この点は、アメリカ西部(カリフォルニアなど)を除く合衆国の人や、ヨーロッパ中部以北の欧米人と同じである。

たくさんの訪日外国人旅行者、インバウンドに対してマナーなどを広報する活動があるが、是非、地震への対応も含めて欲しい。入国前に飛行機や船の中で、短いDVDを放映するのがいいだろう。

続く

■筆者プロフィール:石川希理

1947年神戸市生まれ。団塊世代の高齢者。板宿小学校・飛松中学校・星陵高校・神戸学院大学・仏教大学卒です。同窓生いるかな?小説・童話の創作と、善く死ぬために仏教の勉強と瞑想を10年ほどしています。明石市と西脇市の文芸祭りの選者(それぞれ随筆と児童文学)をさせていただいています。孫の保育園への迎えは次世代への奉仕です。時折友人達などとお酒を飲むのが楽しみです。自宅ではほんの時折禁酒(笑)。中学教員から県や市の教育行政職、大学の準教授・非常勤講師などをしてきました。児童文学のアンソロジー単行本数冊。小説の自家版文庫本など。「童話絵本の読み方とか、子どもへの与え方」「自分史の書き方」「人権問題」「瞑想・仏教」などの講演会をしてきました。

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