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日本とのFTAで自国にエネルギーを注入したい英国―中国メディア

配信日時:2020年2月16日(日) 7時30分
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日本の共同通信によると、日本の茂木敏充外務大臣はこのほど東京都内の飯倉公館で、英国のドミニク・ラーブ外務大臣と日英外相戦略対話を行った。写真はロンドン。

日本の共同通信によると、日本の茂木敏充外務大臣はこのほど東京都内の飯倉公館で、英国のドミニク・ラーブ外務大臣と日英外相戦略対話を行った。英国の欧州連合(EU)離脱により新たに締結しなければならなくなった経済協定について、双方はできるだけ早く交渉を始め、妥結させることで一致した。日本のウェブ誌「The Diplomat」は、「英国はEU離脱後の二国間自由貿易協定(FTA)の地ならしをした」との見方を示した。EUと袂を分かってすぐにアジア太平洋地域で「新たな友人」を探す。こうした動きにより、英国はEU離脱までの過渡期を無事に乗り越えられるだろうか。(文:尹■<王へんに深のつくり>。人民日報海外版に掲載)

▼相互に重視 意欲が強い

日本の時事通信の報道によれば、日英外相は対話終了後に共同プレスステートメントを発表し、「我々は、日EU・EPAを日英間の将来の経済的パートナーシップの基礎として用いるとの過去のコミットメントに基づき議論を進め、新たなパートナーシップを日EU・EPAと同様に野心的で、高い水準の、互恵的なものとする」とした。これは英国のEU離脱後に日英両国が初めて展開した外交活動だ。

中国現代国際関係研究院欧州研究所の董一凡補佐研究員は、「英日双方は実際には相互に重視し合うことを望んでおり、どちらもEU市場に目を向けている。英国が日本とのFTAの早期締結を選んだ主な原因は3つある。1つ目は日本が先進国であり、英国と日本とのFTA締結は英国経済にとって一定の魅力があるからだ。2つ目は英日がともに米国にとって最も親密な『同盟国』だからであり、両国は価値観で比較的一致する。3つ目は『EU・日EPA』のひな形があるからであり、英日両国は市場参入などで共通認識に達成することが容易だ」と述べた。

董氏は続けて、「もちろん、日本の交渉への強い意欲も英日のFTAの達成を推進するカギになる」と指摘した。

▼見通しは良好 溝はやはりある

フランス通信社(AFP)によると、茂木大臣は、「英国と日本との自由貿易パートナーシップの正式な交渉を準備中で、今年の春までに話し合いが行われることを期待している」と述べた。日英双方とも見通しは良好だが、実際の進展状況が予想通りになるかといえばそれは難しいようだ。

フランスの中国語新聞「ヌーベルヨーロッパ」によると、茂木大臣は8日の共同記者会見で、「ラーブ外相に対し日本の食品やその他の製品に対する輸入制限の解除について言及した」と述べた。複数のメディアの分析によると、これは双方の今後の交渉の重点の1つになる可能性がある。ただ英国は、「食品、健康、安全標準に関わることすべてについて、私たちは非常に詳細かつ念入りにみていく」とコメントして牽制した。

董氏は、「英日交渉の突破口はなんといっても製造業だ。日本はドイツ以外で自動車産業に最も比重を置くエコノミーであり、英国はちょうど多くの欧州自動車メーカーを受け入れている。よって自動車産業の利益維持という角度からみて、英日のこれからの交渉の重点が自動車産業から離れることはない」と分析した。

欧州委員会のウェブサイトによると、英国がEUから離脱した2日目はEU・日EPA発効1周年だった。同委のフィル・ホーガン委員(通商担当)は、「この貿易協定は欧日双方に多くの利益を与えた」と述べ、董氏は、「これを土台として、日本が既存の協定と異なる新ルールの遵守を求めるかどうかは今はまだ未知数だ」と述べた。

▼アジア太平洋に照準 長期的な戦略

ラーブ外相は日本訪問に先立ち、2月6日にオーストラリアを訪問し、EU離脱後の英国外相の初の海外公式訪問ともなった。ロシアの通信社スプートニクの報道によれば、英国はオーストラリアとのFTAの早期締結に向けて動いているという。英外務省は、ラーブ大臣がその後、シンガポールとマレーシアも訪問する予定だという。

董氏は、「英国がアジア太平洋市場に照準を合わせるのは長期的な戦略だ。アジア太平洋地域は今の世界で最も活発なエコノミーの1つであり、アジア太平洋での発展チャンスを求めるのがボリス・ジョンソン首相の打ち出した『グローバル・ブリテン』戦略の重要な一環だ。しかし英国が短期間で進展を遂げることは難しい。英国の最大の貿易パートナーはやはりEUだ。それに比べて、アジア太平洋との貿易交渉は当面の急務ではない」との見方を示した。

英BBCが引用した分析によると、「英国にとって、当面の急務はEUとの貿易協定についての交渉だ。これこそが過渡期の重点になるからだ」という。ドイツのベレンベルク銀行のチーフエコノミストのカラム・ピカリング氏は、「英国とEUの交渉は非常に挑戦的なものになる。英国の外交のエネルギーをかなり消耗させることになるだろう」との見方を示した。

董氏は、「英国はこれから1年間はアジア太平洋での交渉に精力を傾けることが難しい。英日FTAは政治的な意味が経済的な意味よりも大きい。英日FTAは英国の自信を高めるというところにより大きな価値があるといえる」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集KS)

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