新型肺炎、中国からの「感染輸出」と他国での感染拡大はSARS流行時に比べれば抑止

Record China    2020年1月30日(木) 18時20分

拡大

中国で急増している新型肺炎だが、「感染輸出」などはSARS流行時と比べれば抑止されていると言える。写真は武漢市での肺炎対策のための病院の緊急造営作業。2月3日には患者受け入れを始める予定。

中国政府・国家衛生健康委員会のまとめによると、2020年1月30日午前0時までに、中国(大陸部。以下同じ)では新型コロナウイルスによる肺炎の感染者が累計で7711人に達した。中国での感染者数はすでに、2002年から03年まで流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)を上回った。しかし中国からの「感染輸出」などによる中国以外での感染は、少なくとも現在のところSARS流行時と比べれば抑止されている。

国立感染症研究所(日本)による、世界保健機関(WHO)が公式サイトで発表した情報をまとめた一覧表によると、2002年11月1日から03年7月3日までに確認された、全世界におけるSARS感染の「可能性例」は8096人だった(以下、感染、感染者などと表記)。うち、最も多かった中国での事例は5327例、中国に次いで事例が多かった香港では1755例だった。中国と香港を除く感染事例は1014例だった。また、中国と香港を除き、「国外で感染した人が入国」した感染の「輸入」は142例だった。

上記の数字から、全世界での感染者に占める、中国と香港以外での感染率は12.5%、全感染者に占める「輸入率」は1.8%だったと算出することが出来る。

一方、湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎(新型肺炎)について、中国での感染確認は7711例、中国以外の感染確認は情報を総合すると約110人とされている。

新型肺炎についての、全世界の感染者に占める中国以外の感染者は1.4%の計算なる。この割合には、各国における二次感染も含まれていると考えられるので、少なくとも1月29日現在では、中国からの「感染輸出」と中国以外の地域での感染発生は、SARS流行時に比べれば抑止されていると言うことができる。

もちろん、中国における感染者数の急増や、日本を含む中国以外で感染疑い例や確認例が増えつつある現状からして、新型肺炎の感染拡大防止が厳しい状況にあることに変わりはない。(翻訳・編集/如月隼人

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携