世界が中国にどれだけ依存していたかに気付く―米メディア

Record China    2020年2月3日(月) 8時20分

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31日、中国紙・環球時報は、「中国にどれほど依存していたかに世界は急速に気付いた」とする記事が米紙ニューヨーク・タイムズに掲載されたと報じた。写真は武漢市。

2020年1月31日、中国紙・環球時報は、「中国にどれほど依存していたかに世界は急速に気付いた」とする記事が米紙ニューヨーク・タイムズに掲載されたと報じた。

記事は、「アップルサプライチェーンを調整し、イケアは中国国内の店舗を閉店し、スターバックスは財政面での打撃を警告し、フォードとトヨタは中国の巨大な工場の稼働を1週間停止にすることになった」と紹介。さらに「ブリティッシュ・エアウェイズとエア・カナダは中国本土への便を当面休止とした。多くの航空会社が中国便を減便している」「世界最大の旅行収入の源となっている国が国境を引き締めるにつれ、アジア各地のホテルや旅行業者は心配しながら注視している」などとした上で、「新型コロナウイルスは、世界で最も重要な成長エンジンの1つをほぼ止めてしまった。中国政府は、ウイルス拡散を防ぐために春節(旧正月)の休暇を2月2日まで延長し、道路や鉄道、航空輸送にも制限がかかっている」と指摘した。

そして、「40年前の中国は貧しい国だったが、今では世界の工業ロボットの重要な部分となっており、中国だけで世界経済の約6分の1を産出していて、世界最大の製造大国となっている」と説明した。

記事によると、中国の重要性は製品製造の範囲にとどまらないという。「中国人消費者が購入する自動車やスマートフォンは他のどの国よりも多く、海外旅行で中国人は毎年2580億ドル(約28兆1300億円)を消費しており、これは米国人旅行者のほぼ2倍に相当する」と記事は伝えた。

また、「中国は米国企業にとっても重要で、トランプ政権の一部メンバーは対中依存を2年前の貿易戦争開始の理由とした」と指摘。実際には中国の労働コスト上昇などで多国籍企業は対中戦略を練り直してはいたものの、「中国が有する大量の熟練工や広大な道路・鉄道網、消費市場ゆえに、中国からの撤退は容易ではなかった」としている。

新型コロナウイルスの震源地である武漢市について記事は、「交通の要である武漢は多くの大企業を引き寄せていた」と紹介。ゼネラルモーターズやトヨタ、ホンダ日産などが武漢に工場を持っており、多くの供給業者も武漢に進出していて、フランスの対中投資の3分1は武漢への投資だったと伝えた。

最後に記事は、日本の西村康稔経済再生担当相が「事態の収拾が長引けば、日本の輸出や生産、企業収益への影響も懸念される」と述べたと紹介。日本の外国人観光客に占める中国人の割合は約30%で、中国企業は半導体やレンズなど日本が製造する部品の主な買い手であると指摘した。(翻訳・編集/山中)

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