中国の研究者、単層グラフェンの力学的性質の研究に進展

人民網日本語版    2020年1月21日(火) 21時40分

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中国の研究者はこのほどネイチャー・コミュニケーションズで、新たに開発した技術により、単層グラフェンの定量引張テストを実現したと報告で発表した。

中国の研究者はこのほどネイチャー・コミュニケーションズで、新たに開発した技術により、単層グラフェンの定量引張テストを実現したと報告で発表した。関連結果と実験技術は、この「スーパー材料」の実際の力学的性能基準の形成、この高性能材料の異なる分野におけるより良い応用を促す。新華社が伝えた。

香港城市大学と清華大学の研究者は、正確な大面積グラフェン転移、サンプル形状制御及びひずみ負荷技術を共同開発した。チームはこれらの技術に基づき、走査電子顕微鏡のリアルタイム観測において、単層グラフェンの定量引張テストを実現した。

実験結果によると、化学気相成長法により作成した高品質単層グラフェンは、引張条件下で5%にものぼる完全に回復可能な弾性変形を実現し、その破断ひずみはさらに約6%に達した。同時にその弾性率は理論値の約1000メガパスカルに迫り、引張強度は50−60メガパスカルに達した。単層グラフェンが高い弾性変形能力を持つことを証明し、格子ひずみの調整の基礎を固めた。

報告書の連絡著者で、香港城市大学准教授の陸洋氏は取材に対し、「これまでの研究で示されていたのは通常、グラフェンの理論上の性質と局部の理想的な極限だったが、実際には支えのない大面積単層グラフェンの引張テストが行われていなかった。我々は多くの実験の問題を乗り越え、初めて実際の応用に近いシーンにおいて、単層グラフェンの引張条件下の力学的性質が依然として、理論上の極限に近いことを初めて確認した」と述べた。

陸氏は「グラフェン産業応用の国際基準の制定を呼びかける声もあった。この成果はグラフェンの実際の力学的性能基準の形成を促し、より良い航空機、高速鉄道軽量化部品及びより強靭な柔軟性タッチパネルの製造など、より多くの分野におけるこの高性能材料の応用を促す」とした。(編集YF)

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