対峙し続ける米国とイラン 中東はどこへ向かうのか

人民網日本語版    2020年1月21日(火) 10時10分

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最近、中東地域は紛争問題が絶えず、急激に混迷の度を深めている。

最近、中東地域は紛争問題が絶えず、急激に混迷の度を深めている。この中東情勢の緊張に影響を与えている大きな問題が3つある。米国とイランの駆け引きが複雑で激しいこと、イラン核合意が圧力を受けていること、混乱の根本的原因が解消困難であることだ。新華社が伝えた。

■米国とイランの駆け引きはかつてなく複雑

米国とイランの駆け引きは現在の中東情勢混迷の主軸だ。今月初めに起きたソレイマニ事件によって、両国間の脆い均衡は崩れ、一度は開戦の危険さえ招いた。

上海外国語大学中東研究所の包澄章副研究員は「米国によるソレイマニの『ピンポイント攻撃』も、イランによるイラク駐留米軍基地への攻撃も、これまでの両国の対立の『レッドライン』を越えてしまった」と指摘する。

アナリストは、米国とイランが理性と自制を保てるかどうか、現在の「戦争の瀬戸際」状態をいかに管理するかが、両国そして国際社会の直面する試練になると指摘する。

■圧力を受けるイラン核合意

イラン核合意は現在、重大な圧力を受けている。これは中東における核不拡散体制にとって厳しい試練であり、イラン核合意をめぐり中東地域に構築された均衡は打破される危険に直面している。

だが注意すべきなのは、イラン政府はイラン核合意からの離脱を宣言していないことだ。イランのこの姿勢は情勢が不可逆な方向へ発展するのを回避するためだ。ひとたびイラン核問題が後戻りのできない段階へ達すれば、湾岸諸国間の核競争は激化し、そのもたらす核拡散のリスクは中東地域全体の平和を脅かす「時限爆弾」となる。

■中東混乱の根本的原因は解消困難

最近中東情勢の緊張は明らかに激化している。これには地域固有の摩擦の発展もあるが、それ以上に一国主義、覇権主義、軍事介入、国際公平・正義の蹂躙がもたらした悪い結果だ。

アナリストは、米国の中東政策のマイナス効果が顕在化し続けており、地域秩序の構築において、米国は建設的役割ではなく破壊的役割をより多く演じていると指摘する。

劉氏は「米国は中東地域への投入を減らし、西側や地域の同盟国にもっと責任を負わせることを望んでいる。だが米国はひとたび情勢の制御が難しいと感じると、また振り向いてプレゼンスを強化せざるを得ない。これは中東地域の摩擦を一層複雑にし、地域の国際関係の分裂と再編を激化させ、情勢を一層混乱させる」と指摘する。(編集NA)

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