クラシック音楽を軸にした人間交流を 松田亜有子さん

人民網日本語版    2019年12月30日(月) 17時20分

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「深セン交響楽団の演奏を絶対に日本の観客に聴かせたいと、お隣の中国の楽団がこんなに素晴らしいということを伝えたいと思ったんです」と語ったのはアーモンド株式会社の松田亜有子代表取締役。

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深セン交響楽団の演奏を絶対に日本の観客に聴かせたいと、お隣の中国の楽団がこんなに素晴らしいということを伝えたいと思ったんです」と情熱に目を輝かせながら語ってくれたのはクラシック音楽の企画制作を行うアーモンド株式会社の松田亜有子代表取締役。前職の公益財団法人東京フィルハーモニー交響楽団では広報渉外部部長として中日国交正常化45周年記念公演などで、世界各地への広報や、主催者・協賛者との交渉を務めるなど、長年にわたり中日並びにアジアにおける音楽交流に関わってきた。人民網が伝えた。

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中国とつながり、温かさに触れる

松田さんの中国とのつながりは2003年の中日平和友好条約締結25周年記念事業で国際渉外担当になった時から。その時初めて中国を訪れた松田さんは、楽団が演奏を終えた時、中国の観客がまるでロックコンサートのような熱烈な拍手を送ってくれたことを非常にうれしく感じたという。そして、「一番びっくりしたのはやはりそうした聴衆の温かさでしょうか。中国に来るまではもっとなにか堅いイメージがあったのですが、そんな温かさに触れ、だから好きになったと言えます」とした。その事業をきっかけに中国の音楽業界の関係者や観客と知り合い、そのつながりは今も続いているのだという。

クラシック音楽の21世紀はアジアの時代

クラシックと中国というのは素人からするとちょっとつながりを見出しにくいような気もするが、松田さんによると、欧米のオーケストラの楽団員や世界的に著名なオペラハウスの舞台で歌う歌手など中国のアーティストは数多く、世界中で活躍しており、クラシック音楽の21世紀はアジアの時代と言われているのだという。そして、「西洋で生まれたクラシック音楽のバトンを引き継ぎ、『西洋の模倣」にとどまらず、アジア人である私たちが、西洋の7音音階であるドレミを使い、私たちの音楽として表現し、世界へ発信していきたい。そしてアジア各国間の音楽交流企画も、もっと創っていきたい」とその意気込みを語った。

深セン交響楽団を日本に紹き初公演

松田さんは現在、2020年5月に深セン交響楽団を日本に招いて特別演奏会を開く企画を進めている。今年1月に中央バレエ団との仕事で北京を訪れた松田さんは、関係者から同交響楽団と指揮者の林大葉(リン・ダーイエ)氏のことを耳にし、アジアのシリコンバレーと言われる深センに一体どんなオーケストラがあり、どんな音を響かせてくれるのかたちまち興味を抱き、その足で急きょ深センを訪れ、演奏を聴いたのだという。そして演奏の素晴らしさに感動を受けた松田さんは、日本の観客に聴かせたい、中国の交響楽団が世界の主要な楽団と肩を並べるようなレベルに達していることを、もっと日本の観客やクラシック業界に知って欲しいという思いを抱き、日本公演を実現させることを決意した。

大きな夢は「アジアフィル」

それだけでなく、7月にはオリンピック開催に先駆け、東京で日中韓のフレンドシップコンサートを主催するという計画もつい1週間ほど前から始まったと語る松田さん。1回限りの企画で終わらせるのではなく、1つ1つを積み上げ、今後もクラシック音楽を軸とした人間交流を進め、そして将来的には「アジアフィル」というかたちで、日本や中国、韓国に限らず、アジアの才能ある音楽家たちがオーケストラとして集まり、ワールドツアーなどをやりたいという大きな夢を抱いている。(文・玄番登史江)

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