火鍋をこよなく愛す中国人 毎日火鍋企業30数社が誕生

人民網日本語版    2019年12月12日(木) 14時0分

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中国人は火鍋が大好きだ。「火鍋を味わおうとする舌の『熱さ』は火鍋の温度の100倍にもなる」などという人もいる。

中国人は火鍋が大好きだ。「火鍋を味わおうとする舌の『熱さ』は火鍋の温度の100倍にもなる」などという人もいる。今年の「ダブル11」(11月11日のネット通販イベント)には、あるブランドのインスタントミニ火鍋商品がわずか2分で100万元(1元は約15.5円)の売上高を達成した。「工人日報」が伝えた。

企業情報プラットフォーム・天眼査のまとめたデータによると、中国で業務内容に「火鍋」が含まれる新設企業、既存の企業、主管機関が変更になった企業は12万社を超える。19年だけで新たに火鍋関連企業1万2千社が設立され、言い換えれば、1日あたり平均約30社が誕生した計算になる。

20年の火鍋産業は規模が1兆元突破の見込み

「火鍋は中国人にとってバイキングのようなもの」。有名なテレビ司会者はこんなシンプルな言葉で、中国人と火鍋へのこだわりを表現した。

中国には火鍋に6つの大きな系統がある。ピリピリと辛くてスパイシーな四川風火鍋、「羊肉のしゃぶしゃぶ」が特徴の北京風火鍋、牛肉と海鮮が入った広東風火鍋、小鍋で手軽な台湾風火鍋、酸味と辛味が入った雲南・貴州風火鍋、及びその他の特色ある火鍋だ。

今年7月、中国飯店協会は「2019年中国外食産業年次報告」を発表し、その中の1組のデータが火鍋に対する中国人の愛を証明した。それは、18年に全国の火鍋産業の売上高は8757億元に達し、全国の外食産業の売上高(4兆2716億元)の20.5%を占め、最大の細分化項目になったというデータだ。同協会の関係責任者は、「2019年には9600億元前後の規模に達し、20年は1兆元を突破する見込みだ。火鍋産業の売上高はこれからも引き続き増加するだろう」と予想する。

中国人の火鍋熱の高まりに伴い、一連の火鍋企業は上場企業に「変身する」ことにも成功した。最も有名なケースは18年9月に香港で上場した海底撈であることは間違いない。海底撈の営業収入はここ数年、急増を続け、17年は106億3700万元、18年は169億6900万元に上り、19年上半期は116億9500万元で前年同期比59.3%増加し、純利益は9億1100万元で同約41%増加した。

海底撈は「初めての火鍋上場銘柄」ではなく、その前には香港市場で上場した呷哺呷哺と頤海国際も続々と香港市場に上陸している。

「火鍋の都」がベスト3に入らない? 不満抱く重慶

興味深い点として、天眼査の発表したデータをみると、四川省は火鍋企業の数で全国トップの3万5千社を数え、全国の約3割を占め、2位は陝西省(8833社)、3位は山東省(7611社)で、「火鍋の都」と呼ばれる重慶市が4位となりベスト3に入らなかったことが挙げられる。

重慶の多くの火鍋産業関係者の表情から、このランキングに明らかに不満であることがうかがえる。「ランキングの順位がこうだからといって、重慶の『火鍋の都』の称号が不確かなものだということにはならない。それどころか重慶の火鍋はやはり全国的に有名でこの街の名刺のようなものなのだ」という。

重慶市火鍋協会の関係者も、このランキングは重慶の火鍋のすべてを物語るものではないとの見方を示し、「当協会のまとめた統計では、広く重慶全体で、火鍋店は2万6千店以上あり、従業員数は56万人に迫る。火鍋産業の産業チェーン全体の価値を見積もると、一番川上にある原料生産拠点、川中の火鍋調味料やスープの素、一番川下の火鍋店や新たに登場したインスタント火鍋などを含め、重慶火鍋産業チェーン全体の価値は500億元に迫る。こうしたデータは国内で1、2を争うものであることは間違いない」と述べた。

重慶大学が発表したレポート「ビッグデータが重慶火鍋の背後にある秘密を深く読み解く」によれば、重慶の環状線内の地域は火鍋店の密度が最も高く、1平方キロメートルあたり21.7軒に上り、200メートルごとに1軒あることになる。業界関係者は、「重慶では、火鍋店を探す必要はない。火鍋店の方でこっちを見つけてくれるから」とユーモラスに述べた。

これだけではない。重慶市商務委員会のデータによれば、重慶の火鍋企業は海外展開の規模をさらに拡大しており、小天鵞、秦■(女へんに馬)、蘇大姐などの現地企業は、すでに海外に200店舗以上を展開し、米国シンガポールロシアオーストラリア、カナダなど20数カ国に進出している。

こうしたことから業界関係者は、「火鍋企業が多いか少ないかはその都市の火鍋産業のすべてを物語るものではない。総合指数の評価に基づくと、国内の多くの都市の中でやはり重慶が上位に入る」と指摘した。(編集KS)

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