米中“新冷戦”をはねのけよ、中国は最後まで笑う―中国メディア

Record China    2019年12月7日(土) 9時10分

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6日、中国メディア・環球時報は「米中“新冷戦”をはねのけよ、中国は最後まで笑う」と題した記事で、現在の米中関係に中国がどう向き合うべきかを論じた。写真は天安門。

中国メディア・環球時報は6日、「米中“新冷戦”をはねのけよ、中国は最後まで笑う」と題した記事で、現在の米中関係に中国がどう向き合うべきかを論じた。

記事はまず、崔天凱(ツイ・ティエンカイ)駐米大使の発言を紹介。同氏は最近の米中関係について、「非常に警戒しなければならない。貿易戦争が複雑化していることに乗じて、一部の破壊的な勢力が『関係断絶』『新冷戦』『文明衝突』といった極端な主張をしている」「一部の米国人は中国の共産党や国家制度に矛先を向け、米中の間に経済、テクノロジー、イデオロギーの“ベルリンの壁”を築こうとしている。両国民に互いに敵意を持たせ、衝突させようとしているのだ」などとしたという。

これを受け、記事は「米中関係はこれまでにない岐路に立っており、一部の米国人からは建設的な米中関係を徹底的に破壊しようという強い意思が感じられる。そういった人々を根本的に変えようというのは難しいことだ。われわれにとって、どのような行動を通して米中の今後の在り方を変えるか、また、どのようにして米中に“新冷戦”を引き起こそうとする勢力を食い止めるかということは、挑戦しがいのある課題となっている」と論じた。

続いて、そういった課題を達成するには「何よりも先に、現時点における米中の貿易摩擦の範囲と程度について、はっきりと見定めなくてはならない」と指摘。「目下、米国が最も激しく攻撃しているのは経済とイデオロギーの分野だ。経済分野では主に貿易戦争を仕掛けると同時に、ハイテクノロジー領域で中国から断絶しようとする傾向も明らかだ。イデオロギーに関して米国は特に過激で、われわれに対する攻撃は単純で荒っぽい」と分析した。

記事はさらに、米国は軍事領域に関しても中国に圧力を加えていると指摘。「ハイテク装備の研究と配備を急いでいるほか、中国周辺の基地ネットワーク建設も強化している。また、中国近海で、いわゆる“航海の自由”作戦を行う頻度も増えている」と説明した。

それらを踏まえ、「こういった要素が大幅に米中関係の在り方を変え、両国の間の緊張した雰囲気を日に日に強めている。同時に、米国のこうした行動がもたらす意義もますます大きくなっていることが分かる。中国に対して強硬姿勢を取るという考えは米国のエリート層の中でかなりの支持を得ているが、一方でその目的は一体何であるかということについてはそれほど明確にされていない。この貿易戦争から利益を得たいのか、それともこれを利用して中国に圧力を加えたいのかという問題に、米国はまだ振り回されているようだ」と指摘した。

続いて、記事は米中の“新冷戦”をかつての米ソ“冷戦”と比較。「当時の冷戦は決して突然始まったわけではなかった。両者が激しくやり合った結果、最終的に後戻りができなくなったのだ。だが、米中の現在の状況はそれと本質的に異なる」とした。

記事は中国が米国に対して採るべき態度としてまず、「米国は総じて冷静さを欠いており、一部の権力者や影響力のある政治エリートの態度は少しおこがましい。しかし、われわれはそれでも、『米国が米中関係をソ連のときのようにする力はない』と確信していなければならない。米国の挑発に対してわれわれが適切な戦略を採る限り、中国の利益は守られ、“冷戦を仕掛ける”という思惑もはねのけることができる」とした。

さらに、「そのために、われわれは十分な戦略力を持つとともに、米国のあらゆる挑発の前に自信を保ち続けなければいけない。また、米国の挑発が実際にもたらす損害の程度を適切に評価しなくてはならない。われわれは米国の挑発に対応し、必要なら問題解決のために話し合うが、自ら摩擦や衝突を拡大させたり、特定の出来事が全体に影響を及ぼすよう促したりはしない」と続けた。

そして、「中国は米国を含む外部への開放を絶えず続けなければならない。このプロセスを米国の挑発に対する反撃と結びつけることで、どこかがおろそかになるという状況を防ぐことができるだろう。中国の対外開放戦略には、長期的に見れば米国の急進的な政策を頓挫させるという効果があると信じるべきだ。その結果が次第に表れるのを辛抱強く待つべきだ」と訴えた。

このほか、「米国に対抗して強硬な姿勢を示そうとする必要はない。中国はその粘り強さと柔軟性においてゆうに米国を超えている。戦略力と機動力に関してはなおさらだ。これは中国が米国と渡り歩く中で誇りにもなっている。米国のエリートが繰り広げようとする冷戦を失敗させ、米国の劣悪な態度の前にも中国の発展を順調に続けよう。最後まで笑うのは私たちなのだ」とも論じた。

最後に、「米中関係は今後決して、過激な米国エリートが思い描く台本の通りには進まない。われわれは卓越した表現を用いて本当の米中関係を描き出そう。人類の大国同士の歴史において初めて、『トゥキディデスの罠(覇権国と新興国の間で戦争が不可避になること)』から逃れるのだ。これこそが中国の、そして米中両国の成果となるだろう。中国の台頭は人類の21世紀にふさわしいものとなるはずだ」と結んだ。(翻訳・編集/岩谷)

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