孤独と不安の5大原因とは? 心理面で要注意なのはどんな人?

人民網日本語版    2019年11月28日(木) 21時10分

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成人2千人を対象に行った調査の結果、対象者の62%が生活にますます不安を感じていることが分かった。

成人2千人を対象に行った調査の結果、対象者の62%が生活にますます不安を感じていることが分かった。また54%の人は過去5年間にお金に対してより不安を感じ、次いで老い(40%)、外見(32%)、仕事における発展(30%)に対する心配も不安を感じる主な原因だった。人民健康網が伝えた。

2019年「健康中国行動(2019-2030年)」は、「健康中国」建設の具体的な目標と明確な任務を提起している。

不安の五大原因

(1)スマホから離れられない。デジタル化時代になり、世界中のさまざまな情報がスマホへと流れ込んでくるというのに、私たちは以前よりも孤独になった。なぜなら人間は感覚器官を通じて交流する必要があるからだ。手で触れた際の感触、視線、嗅覚、そして笑い、さらには涙を流すといったさまざまなつながりが必要なのに、これらはデジタルな交流においては見落とされている。

(2)「二重生活」を送っている。臨床心理学者によると、多くの人が二重生活を送っている。彼らは「人と一緒にいて楽しい」というイメージを示したい一方で、扉を閉ざして飲酒や暴飲暴食、または浮気不倫といった方法で不安を和らげている。こうした人はたいてい長時間にわたり、ハードな仕事をする必要があるため、人前にいる時とそうでない時とで「分裂」してしまい、不安を払いのけることができない。

(3)健康に対する憂慮。人々はおしなべて健康に対する憂慮を抱くようになっている。病院では、検査結果が出るまで自分には何か深刻な問題があるのではないかと疑っている人をよく見かける。例えば、排便習慣が変わったり、食後に胃に膨満感があったり、体重が落ちるといったことがあると、すぐに自分が大腸がんになったと思い込むといったような人だ。

(4)「より完璧な外見」によるプレッシャー。3分の1の人が、「外見的なイメージのことで不安を感じる」と回答しているように、人々は外見にますます注目するようになり、多くの人が「自分よりもっと上がいる」と思って自分の外見に嫌悪感を抱き、それが不安の原因になっている。SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)メディアもこうした点に対する注目をあおり、不安を助長している。

(5)増大している若者のプレッシャー。ある調査によると、不安症患者の主な症状は22歳から始まり、32歳ごろにピークに達する。これは著名な米国の心理学者エリク・H・エリクソンの心理社会的発達理論「8つの発達段階」に合致する。つまり、人は20歳から30歳になると親密性と孤立という心理発達面の課題に直面することになる。自分に合った伴侶を見つけたいと思う一方で、うまく関係を築けずに孤独な老後を過ごすことを心配している。

心理的問題に注目し、予防が必要な人は?

(1)青少年。青少年期には心理、情緒、行動の面でさまざまな問題を起こしやすい。この段階の心理問題がきちんと解決されなかった場合、その後の発達に影響する可能性が高い。中国の18歳以下の児童と青少年3億6700万人のうち、少なくとも3千万人がさまざまな情緒障害や行動問題で悩んでいる。小中学生の心理障害発症率は21.6-30%で、主に人間関係や情緒安定性、学習適応面の問題として表れている。そして成年早期の犯罪や飲酒、麻薬常習、反社会的人格障害の発生率は一般の人の5-10倍に達している。

(2)女性。女性は考えが細やかなため、悩みも多い。特に感情に任せて物事を行ったり、過度に譲歩したり、あれこれと気をもんだり、過度に依存心が強いという女性は要注意だ。男性と比べ、女性はうつ病や神経衰弱、ヒステリー、更年期総合症、不安症になりやすい。

(3)高齢者。老年期になると、さまざまな身体疾患が起こり、高齢者は各種精神心理障害になりやすくなる。コミュニティに住む65歳以上の高齢者のうち、重度のうつ病発症率は1-5%で、70-85歳以上の高齢者になると発症率が倍になる。高齢者のうつ症状は通常、慢性身体疾患や認知障害、機能障害が起こった後に表れることが多く、その後は自殺リスクが高くなり、患者や家族にも極めて大きな苦痛をもたらす。

変化を好まない人は幸福感が高い

米国の科学者が行った新たな研究の結果は、将来についてあれこれと想像するのが好きな人や、新しいことや変化を好む人に注意を促している。今後10年間現状維持を望み、変化を好まない人のほうが、生活上の幸福感が高いというのだ。

米カリフォルニア州大学ロサンゼルス校の研究チームが4963人を対象にして10年間にわたり追跡調査を行ったところ、自分は今後そんなに変わらないだろうと考えていた人は、10年後の幸福指数が最も高かった。一方、10年間でもっとよくなりたい、もしくはもっと悪くなると思っていた人は、生活面の満足度が下がるという結果が出た。

運動は心の「興奮剤」に

国家二級心理コンサルタントで広東愛家心理研究所理事長の馬健文氏は、「神経科学の研究結果によると、運動で脳のなかのエンドルフィンの分泌を刺激することができることが分かっている。エンドルフィンは痛みを緩和できるだけでなく、好ましくない負の情緒を調整して、体と心を心地よく楽しい状態にし、嘆きや悲しむ気持ちを抑える。また不眠を改善でき、神経内分泌系を調整し、免疫力を高める。さらに、気持ちを奮い立たせ、創造力を刺激し、仕事の効率を改善する。多くの人は気持ちが落ち込むと動きたくなくなるが、横になってむやみに考えていると気持ちはさらに沈んでしまう。精神状態が良くない時ほど、動いたほうがいい」と指摘する。

ではどの程度の運動量が適切なのだろうか?実は、すべての運動にこうした効果があるわけではなく、中程度からやや強めの運動をすることで初めてエンドルフィンの分泌を刺激できる。例えば登山やバスケットボール、バドミントン、ジョギングなどを30分以上続けるとよい。しかし運動やトレーニングを多くやればいいというものでもない。研究によると、集中的に運動しすぎたり、きつい運動をしたりするとかえって不安がさらに高まり、神経をより緊張させてしまう。2日に一度程度運動する頻度が適切で、毎回運動する時には90分を超えないようにするとよいという。(編集AK)

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