中国で「深夜食堂」盛り上がる、人との付き合いでストレス解消―中国メディア

人民網日本語版    2019年11月22日(金) 22時40分

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北京に夜のとばりが訪れ、街に灯がともる頃、火鍋やBBQ、ザリガニ、生ビールのジョッキが次々とテーブルに「出陣」する場所、それは北京簋街(グルメストリート)の「夜食の世界」だ。

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北京に夜のとばりが訪れ、街に灯がともる頃、火鍋やBBQ、ザリガニ、生ビールのジョッキが次々とテーブルに「出陣」する場所、それは北京簋街(グルメストリート)の「夜食の世界」だ。牛タン赤ワイン煮にチーズ豆腐、豚角煮入り鉄鍋飯、これは、北京三里屯の日本式深夜食堂のメニュー。酸辣粉、焼き冷麺、臭豆腐が供されるのは、北京西単の夜食食堂だ。北京の人々は、グルメに舌鼓を打ちながら、その日あったことを振り返っているのだ。中国青年報が伝えた。

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リサーチ企業の艾媒諮詢(iiMedia Research)が発表した「2019-2020年中国ナイトタイムエコノミー産業発展すう勢及び消費行動に関する研究報告」によると、中国のナイトタイムエコノミー規模は、2020年には30兆元(約450兆円)を突破するとしており、このうち飲食業がナイトタイム消費の中で最も目覚ましい業界になると予測している。

■「夜食の世界」における人との付き合いでストレス解消

午後6時、簋街のナイトライフがまさに幕を開けようとしていた。10月1日、天津で働く王洪臣(ワン・ホンチェン)さんは、大学時代の同級生と遊ぶために北京にやって来た。朝早くから彼らは通恵河で国慶節(建国記念日)閲兵式の観閲飛行の様子を眺めた。夕方になると、国慶節の花火を見に永定門に行き、午後9時にザリガニを食べるため簋街に移動した。王さんは、「平日の昼間はずっと仕事に追われ、友人と交流する機会はほぼ皆無だが、夜には友人と食事をしながらおしゃべりできる。昼間のストレスはこれで一気に『解消』できる」と話す。

工人体育館から近いこともあり、簋街はイベントやコンサートがある日はいつにもましてにぎやかになる。胡大本店の曹文利(ツァオ・ウェンリー)店長は、「ピーク時には、弊店は1日1700~2000人、約400テーブルのお客様を迎える。一晩で、テーブル1つで約8回お客様が入れ替わり、最も多い日で4000キログラム、約8万匹のザリガニ料理を提供している」と紹介した。

曹店長は、「簋街の主要客層は若者だ。彼らはここでは普段つけている仮面を外して、本当の自分をさらけ出すことができる」と指摘する。

また平日の場合、深夜まで残業をしている一部の若者たちにとって、深夜食堂が彼らの食糧「補給ステーション」としての役割を果たしている。西単約飯街は、まさにこのような場所の一つであり、ここの軽食は、「食べる時間は短くてすみ、安くて、速い」を特徴としている。

北京に住むフリーランスの暢暢(チャンチャン)さんは、「場所によっては深夜食堂はまるで北方の小都市のにぎやかなナイトマーケットのようで、活気にあふれ、人々はこうした付き合いを通じて日常のストレスを解消している」と述べた。

北京市は今年7月、「北京市のナイトタイムエコノミーのさらなる発展による消費拡大の促進措置に関する通知」を発表し、深夜食堂を売り物とする飲食エリア10カ所を打ち出した。また、同市はそれに先立ち今年3月にも「2019年度商業流通発展プロジェクトの申請に関する通知」を発表しており、「深夜食堂」に関する補助基準をいっそう細分化し、深夜食堂を売り物とする飲食エリアごとに最高500万元(約7500万円)、深夜食堂1店あたり最高50万元(約750万円)の手当を拠出することを決定している。

政策面での支援が強化されるのに伴い、深夜食堂はあちこちで顕著な発展ぶりを示している。大きいものでは特色を備えた飲食街から、小さいものは麻辣湯のレストランといったように、いずれも「深夜食堂」をそのスローガンとして打ち出している。ある飲食検索アプリで、北京にある深夜食堂を検索すると、129件の検索結果がヒットした。(提供/人民網日本語版・編集/KM)

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