今年の中国軍事パレード、随所に凝らされた「エコ」な工夫が話題に―中国ネット

Record China    2019年10月4日(金) 5時20分

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中国版ツイッター・微博では、建国70周年を記念する今年の軍事パレードで採用された「エコ」な仕組みが紹介され、中国のネットユーザーの注目を集めている。写真は国慶節の天安門広場。

10月1日、中国北京市では国慶節恒例の軍事パレードが行われた。最新兵器の登場や一糸乱れぬ歩兵部隊の行進などが脚光を浴びたが、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)ではほかにも、パレードに採用された「エコ」な仕組みが紹介され、中国のネットユーザーの注目を集めている。

今回の軍事パレードでは、建国70周年に合わせて北京市内の一般家庭から手配された約7万羽のハトを大量の風船とともに空に放つというパフォーマンスも観衆を驚かせた。中国メディア・人民日報は3日、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)で、「飛ばされた7万個の風船はどれも100%分解される素材で作られていた。一定の高度に達すると自然に破裂するため、危険性もない」と説明した。

これに先立ち、英BBCは1日に中国の軍事パレードの様子を報じた記事の中で、「風船が天安門の上空へ放たれた。中国は環境への影響について考慮しなかったのだろうか?中国にとって環境は差し迫った問題だ。経済成長を追求することによって、大規模汚染が起き、膨大な量の廃棄物が排出されている」などと批判し、賛否両論が上がっていた。3日の人民日報の投稿は結果的にそういった指摘に反証する形となった。

人民日報はまた、2日の投稿で「パレードではほかにも70発の礼砲が打ち鳴らされたが、その砲弾も環境保護技術によって改良され、汚染をほとんど生まない仕組みになっていた」とも紹介した。

このほか、軍事パレードの会場となった天安門広場には計2万4000平方メートル分のレッドカーペットが敷かれていたが、微博で中国の動画メディア・梨視頻が1日に伝えたところによると、カーペットは山東省陽信県のある企業が約40万個の使用済みペットボトルを原料に、リサイクルして作ったものだった。製造過程では紡糸工程前の段階で着色剤を添加する原液着色技術を採用し、環境汚染を抑えることにも成功したという。

今回の軍事パレードの隠れた「エコ」を紹介した投稿には、中国のネットユーザーから「あまりの用意周到さに感動」「私たちが思いつくようなことは国がすでに全部やってくれている」「これまで国慶節はただの祝日程度のものと思っていたけれど、今年は国の活力とみんなの祖国愛を感じられてすばらしい」といった称賛の声が数多く寄せられた。

一方で、「環境にやさしいものを作るのにも、エネルギーが使われているんだけどね」「本当に環境を守りたいのなら、風船のように省略できるものはいっそのこと使わない方がいいのでは?」「風船よりも先に、100%分解されるレジ袋を普及させるべき」といった冷静な意見も見られた。(翻訳・編集/岩谷)

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