米本土射程に収める新型ICBM、初の強襲揚陸艦=中国建国70周年前に軍事力増強進む、日本の西方シフトには警戒感

Record China    2019年9月29日(日) 10時40分

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米国本土を射程に収める新型の大陸間弾道弾や初の強襲揚陸艦など中国の軍事力が10月1日の建国70周年を前に着々と増強されている。一方で中国メディアは陸上自衛隊の九州・沖縄への西方シフトに警戒感を強めている。写真は天安門広場。

米国本土を射程に収める新型の大陸間弾道弾(ICBM)や初の強襲揚陸艦など中国の軍事力が10月1日の建国70周年を前に着々と増強されている。一方で中国メディアは陸上自衛隊の九州・沖縄への西方シフトに注目。「日本の防衛力整備・向上の主要な目標」と警戒感を強めている。

中国が新たに開発した米本土まで届くICBMは「東風41(DF-41)」。固体燃料式で射程距離は1万2000~1万5000キロ、最高速度マッハ25とされる。核弾頭10個を搭載する多弾頭型で同時に複数の目標が攻撃可能という。

DF-41は北京の天安門広場で10月1日に予定されている建国70周年記念の軍事パレードで披露されるとみられ、中国メディアはパレード会場に通じる長安街の地下歩道がこのほど補強されたと伝えた。DF-41は重さ80~100トンで、参加に向けた準備とされる。パレード担当者は日本メディアの取材に「期待してほしい。失望させることはないはずだ」と答えた。

中国のICBMとしては「東風31(DF-31)」などが知られている。DF-31は2009年の建国60周年記念の軍事パレードでお目見えした。今回、DF-41がデビューすれば、核攻撃能力の向上を内外にアピールする機会となる。

一方、国営新華社通信によると、中国海軍は25日、中国で初めてとなる強襲揚陸艦「075型」の進水式を上海で行った。満載排水量は米海軍のワスプ級強襲揚陸艦に相当する約4万トンで、ヘリコプターを30機搭載できるという。

強襲揚陸艦は空母に似た大きな甲板を持ち、上陸用の揚陸艇だけでなく、短距離離陸・垂直着陸タイプの戦闘機を複数運用することもできる。新華社は同艦について「わが国が初めて自主開発した強襲揚陸艦で多様な任務を遂行する能力を備える」と誇示した。今後、艦内装置の整備や試験航海を経て、来年にも就役するとみられる。

こうした中国の軍備増強を念頭に、沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)などの離島防衛のため陸自の西方シフトが進んでいる。防衛省は2020年度末までに、電磁波を使って相手の通信などを妨害する電子戦部隊を九州・沖縄を担当する西部方面隊の健軍駐屯地(熊本市)に置く方針を決定した。洋上の段階で離島侵攻を阻止する地対艦ミサイル部隊の配備計画も急いでいる。

中国網はシンガポール華字紙「聯合早報」ウェブ版の報道を引用。「日本当局は2017年に『有人国境離島地域の保全および特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する特別措置法』を施行し、島防衛戦略を『日本国民保護』の基本方針に組み入れ、各形式による武力攻撃(ミサイル攻撃を含む)の防御を目指している」などと指摘した。(編集/日向)

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