米国のTHAAD迎撃試験、標的は誰? 中国専門家が警戒―中国メディア

Record China    2019年9月11日(水) 23時20分

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10日、中国メディア・央視網新聞は、米国が先日行った高高度防衛ミサイル(THAAD)の迎撃試験を受けて、「遠隔操作機能が地域安全にとって新たな脅威になる」と指摘した。資料写真。

中国メディア・央視網新聞は10日、米国が行った高高度防衛ミサイル(THAAD)の迎撃試験について、「遠隔操作機能が地域安全にとって新たな脅威になる」と指摘した。

先月30日、米国は2年ぶりとなるTHAADの迎撃試験を行った。米ミサイル防衛局は同試験後、離れた場所にある無人の発射機からミサイルを発射して標的を破壊することに成功したと発表した。

記事は、「今回の試験について最も注目に値するのは、その遠隔操作機能だ。米国がこうした機能を通して、同盟国に配置されたTHAADならびにその他のミサイル防衛用レーダーを利用し、ほかの国や地域を監視できるようになったことを意味する。これは地域の安全にとって新たな脅威となるだろう」と指摘した。

さらに、軍事問題の専門家である李莉(リー・リー)氏は「潜在的な脅威は大きいと言える。ここでのキーワードは『遠隔操作』。なぜなら、それが迎撃ミサイルのモデルそのものを変えたからだ。これまでの理解では、迎撃ミサイルを操作する人は迎撃ミサイルの周囲にいるのが普通だった。しかし、米国は今回、迎撃ミサイルを比較的危険な前線に置きながらも、人員を遠くに配置することができるということを示した。これは、米国がここ数年で無人機を世界中で使用してきたことと似ている」と指摘した。

同氏はさらに、「私は将来このようなモデルができるのではないかと考える。それは、米国が現在韓国に配置しているTHAADや、日本やルーマニア、ポーランドを含むの迎撃ミサイルシステムを本土から操作するといったこと。こうすることで、米国は敵による反撃行為といった最初の攻撃で倒されるのを防ぐことができる。これは、おそらく非常に大きい潜在的な技術発展となるだろう」と論じた。

このほか、「2017年7月に行われた前回の試験時には、米国はまだこの機能に到達していなかった。今回米国が標的としたのは、射程距離が3000キロ前後の中距離弾道ミサイルだろう。米国は迎撃によって、アジア太平洋地域や欧州地域に存在するミサイルの脅威に対処することができる。米国は前回の試験をアラスカで、今回の試験をマーシャル諸島で行った。見る限り、米国が迎撃をテストする区域はますます(アジア方面に)進んできているようである」とした。(翻訳・編集/岩谷)

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