QRコード生んだ日本、なぜ中国のコード決済を導入か―中国メディア

人民網日本語版    2019年9月12日(木) 7時40分

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日本が発祥のQRコード技術は中国で再創造が行われた後、新しい技術、新しいビジネスモデルを構築し、それから日本に逆輸入された。

日本が発祥のQRコード技術は中国で再創造が行われた後、新しい技術、新しいビジネスモデルを構築し、それから日本に逆輸入された。これは技術革新(イノベーション)ではよくあることだ。(文:劉遠挙・上海金融・法律研究院研究員)

日本メディアの報道では、NTTデータグループがこのほど、無人商店システムの研究開発分野で中国のスタートアップ企業と協力を展開することを明らかにした。同分野でトップに立つ中国からQRコード認証技術を導入し、遅れている無人商店技術で逆襲をかけることが目標だという。

過去2年間、中国では無人商店が大きなブームとなり、多くのインターネット企業がこの分野に進出した。

しかし全ての市場での試行錯誤や市場発展プロセスと同じように、新しいモデルの誕生は往々にしてプラスとマイナスの両面をもたらす。世論は競争の中のごく一部しか見ていないし、見落としも多いが、騒々しさの中で真に価値ある革新が育つこともある。新しい技術、新しいビジネスモデルは、紆余曲折を経てまがい物は消滅し本物だけが残り、こうして真の革新が姿を現す。

NTTデータの今回の協力相手は上海の科学技術企業だ。同社はQRコードを通じて顧客の入店・出店や決済の管理を行う。店舗に設置されたカメラとセンサーによって来店と商品の移動状況を把握し、誰がどの商品を買ったか確定する。

中国はこの分野ですでに世界の先駆者であり、多くのネット科学技術企業などがこの新興業態に相次ぎ参入する。塀の中で花が咲き、その香りが塀の外へ広がるようなものだ。このたびのNTTグループの動きは、スタートアップ企業に投資するということではなく、実際にQRコード業務を展開することが目的だ。今回導入するのはハードウェアを含むひとそろいの認証技術であり、中国をはじめとするアジア各国の最新技術を採用し、日本ですでに一つの流れを形成している。

日本自体も無人商店の発展に非常に適した国だ。日本は先進国であり、コンビニエンスストアは多く、高齢化が進行し、人手は不足する。携帯電話で決済する無人商店モデルにより、労働力を極めて大きく削減することができる。同時に、日本は収入が多く、国民の質が相対的に高く、貨物の損傷も少ない。しかし日本のモバイル決済の割合は相対的に低く、これはつまり、この方面で日本にはまだ大きな発展の可能性があるということだ。NTTデータの計画では、2022年度に無人商店1000店舗を開設するという。

広く世間の注目を集めるのは、日本企業が中国企業に技術を移転するのではなく、中国企業から技術を導入するという点で、実際に非常に珍しいケースといえる。QRコードは1994年に日本人が発明し、中国で再創造が行われた後、新しい技術、新しいビジネスモデルを構築し、再び日本に逆輸入された。これは技術革新ではよくあることだ。

QRコード決済はそれほどすごい科学技術ではなく、どちらかというと技術のミニ革新であり、ビジネスモデルの革新だ。しかし同時に、QRコード決済は中国の40年に及ぶ改革開放の成果でもある。こうしたミニ革新、ビジネスモデルの革新であるQRコード決済は市場の革新に源流があり、米国人の発明したすごい科学技術であるCPU、ステルス戦闘機F35と源流を同じくする。広大無辺なプロジェクトというわけではないが、最終的に人々のニーズを満たす発明であり、市場の一つの結晶だ。また、市場を大切にし続けてこそ、最終的により多くの革新を得ることができる。

これまでの40年間、中国は市場を大切にしてきたが、日本は逆に中国から技術を導入することになった、それはまさに市場を大切にすることの重要性を体現している。私たちは引き続き市場を信頼し、社会と企業の創造力を信頼し、こうして信頼し続けていけば、革新とコア技術がたびたび生まれ、水が流れて川になるように条件が整って成功にたどり着くことができる。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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