米レアアース企業CEO「中国が貿易戦争でレアアースのカードを切れば世界が震え上がる」―米華字メディア

Record China    2019年9月3日(火) 7時50分

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1日、米華字メディアの多維新聞は、米レアアース企業のCEOがこのほど、「もし中国が貿易戦争でレアアースのカードを切ってきたら、世界が震え上がる」と語ったと報じた。写真は中国のレアアース鉱山。

2019年9月1日、米華字メディアの多維新聞は、米レアアース企業のCEOがこのほど、「もし中国が貿易戦争でレアアース(希土類)のカードを切ってきたら、世界が震え上がる」と語ったと報じた。

記事はまず、スマートフォンや電気自動車(EV)のモーターなどの消費財から軍事装備品まで幅広い製品に使われているレアアースについて、「中国の埋蔵量は世界最多の約4400万トンで、米国は中国に大きく依存している。これが米中貿易戦争における米国の弱点の一つだ」とした。

そして、米国防総省のエレン・ロード国防次官(取得・維持担当)が8月28日、オーストラリアにあるレアアース加工工場からの調達に向けて同国と協議していることを明らかにしたこと、それに先立つ7月22日には、トランプ米大統領が国防総省に対し、レアアースを調達するより良い方法を見つけるよう指示し、十分な備蓄がないと米国の軍事能力が影響を受けると警告したことを紹介した。

その上で、「しかし短期的には、中国と米国の貿易関係がさらに悪化し、中国がレアアースの輸出を規制した場合、米国がこの難題をすぐに解決する方法を見つけることは困難だ」とした。

そして、台湾・中時電子報の8月29日付報道を引用。米レアアース企業MPマテリアルズのマイケル・ローゼンタールCEOが8月下旬にひっそりと台湾を訪れ、「もし中国が貿易戦争でレアアースのカードを切ってきたら、世界が震え上がる」とした上で、「現在、われわれの製品は『鉱石』だけで、それからレアアース元素を分離する方法を持っていない。レアアースの9割以上は中国に送って加工してもらう必要がある」「米国がレアアース鉱の採掘を再開したとしても、その大部分は中国の存在なしに商業用レアアース元素に変えることができない」などと語ったことを紹介した。

記事は最後に、「ロイターによると、米国が2014~17年に輸入したレアアースの80%を中国が占めていた。また、レアアース業界の動向を調査しているアダマス・インテリジェンスのデータによると、レアアース鉱石を製造業者が使用できるように加工する世界の能力の85%以上を中国が占めている」と伝えている。(翻訳・編集/柳川)

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