韓国のGSOMIA破棄、最も失望した国はどこか―韓国メディア

Record China    2019年8月23日(金) 12時0分

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中国メディアの環球網は23日、韓国が日本との軍事情報包括保護協定の破棄を発表したことについて、「最も失望したのは日本か、米国か」と題する記事を掲載した。

 中国メディアの環球網は23日、韓国が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を発表したことについて、「最も失望したのは日本か、米国か」と題する記事を掲載した。

韓国大統領府の金有根(キム・ユグン)国家安保室第1次長は22日に会見し、破棄の理由について、日本が韓国を輸出上の優遇国(ホワイト国)から除外したことを挙げ、「こうした状況で敏感な軍事情報を交換する協定を維持することは、国益にかなわないと判断した」と説明した。

記事はGSOMIAについて、「韓国が1945年に日本の植民地統治を脱して以降、両国が初めて結んだ軍事協定。主な役割は日米韓3カ国が共同で北朝鮮の軍事行動を監視すること。韓国は地理的に北朝鮮に近く、弾道ミサイルの発射地点や方向などの情報をスピーディーに収集をすることが可能。一方、日本には先進的な設備があり、韓国側は日本の衛星やレーダーを通して北朝鮮の基地やミサイル関連の情報を得ることができる」などと紹介した。

その上で、韓国メディアの報道に言及。韓国・聯合ニュースはこれまでの経緯について、「協定締結から現在まで、日韓は29回軍事情報を交換してきた。しかし、締結当初は多くの人が、侵略の歴史を反省していない日本と軍事協力するのは果たして妥当なのかとの疑問を抱き、韓国が失うものの方が得るものよりもはるかに大きいと考えていた。2012年に締結予定だったが最後の段階で見送られ、2016年に朴槿恵(パク・クネ)政権が突如、日本と協議を開始し、野党から売国協定と批判を浴びた」と説明した。

中央日報は、「韓国は米国の忠告を顧みずに決定を下した」とし、国民日報は「協定は日米韓が中露をけん制するための象徴であり、米韓関係に影響が出るのは不可避」と報じた。SBSテレビは「大統領府は、『事前に米国に十分に説明してコミュニケーションを取り、米国の理解を得ている。米韓の同盟関係にはいかなる影響も及ぼさない』としているが、韓国の今回の決定は米国の北東アジア戦略の障害となるため、米国とのほかの協議で譲歩せざるを得なくなるとの見方が出ている」と伝えた。

一方、YTNテレビは「多くの人が日韓GSOMIAの破棄で最も失望しているのは米国だと考えているが、それは間違いだ」とし、「最も失望しているのは安倍首相だろう。なぜなら、日本はこの協定によって簡単に朝鮮半島の軍事情報を手に入れ、北朝鮮を口実に集団的自衛権を行使するチャンスを得ていたのだから。韓国の協定破棄により、これまで集団的自衛権の行使を推し進めてきた安倍首相にとっては、間違いなく深刻な打撃となるだろう」と報じているという。(翻訳・編集/北田

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