四川省で、村当局が高齢者夫婦を対象に「粋な」プレゼントを提供した。高齢者夫婦26組を対象とする「結婚記念写真撮影」の無料提供だ。若くして結婚した時代には「愛の記念」を残す経済的条件もなかっただろうということで、「残念さを補ったもらおう」という主旨だ。中国新聞社が2019年7月26日付で報じた。

結婚記念写真の無料撮影会は、四川省綿陽市安州区花廟村の当局が26日に実施した。かつては生活条件も社会資源も整わず、農村部で暮らす多くの夫婦が結婚記念写真を残すことができなかったとして、45歳から70歳までの夫婦26組を対象とした。

中国人は、自分の姿を写真にして残すことを好むとされている。家族の結び付きも強いことから、自宅内の目立つ場所に、家族の写真を飾る人も珍しくない。最近では、「凝りに凝った結婚記念写真」を撮影する若いカップルが多い。女性の場合にはほとんどが、洋風のウエディングドレスに身を包む。基本的には一生に一度だけの愛の記念と思い定めて着用するだけに、感動もひとしおだ。

中国新聞社は、感極まった表情の「花嫁」の写真などを紹介した。背後には当局関係者だろうか、二人の様子を眺めながら、満面にほほ笑みを見せる男性も写っている。（翻訳・編集/如月隼人）