中国が開発中のFC-31戦闘機、作戦行動半径はわずか500km―中国メディア

Record China    2019年7月18日(木) 11時40分

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新浪網によると、中国で開発中のFC-31戦闘機の作戦行動半径は、これまで紹介されてきた1200キロメートルではなく、500キロメートル程度と考えるのが正しそうだという。

中国メディアの新浪網は2019年7月17日付で、瀋陽飛機航空集団が開発中のFC-31ステルス戦闘機(J-31と称される場合もあり)について、作戦行動半径がこれまで紹介されてきた1200キロメートルではなく、500キロメートルと考えるのが正しそうだと論じる記事を発表した。

記事によると、FC-31の性能について、最近になり最大離陸重量は25トン、航続距離は1200キロメートル、最高速度はマッハ1.8、搭載兵器は最大で8トン、設計上の寿命は30年との報道があったという。航続距離が1200キロメートルの場合、実際の作戦行動半径は500キロメートル程度になる。

FC-31についてはこれまで、2016年の珠海航空ショーで、全長17.3メートル、高さは4.8メートル、幅は11.5メートル、実用上昇限度は1万6000メートル、最大時速は1400キロメートル、最大離陸重量は28トン、作戦行動半径は1250キロメートルと紹介する展示があったという。記事は、作戦行動半径にあまりにも大きな違いがあるとして「どちらを信じればよいのか」と疑問を示した。

記事は、FC-31の航続距離を考えるのはロシアのMiG-29との比較が有効と主張。大きさがほぼ同じで、双発機であることも同じだからだ。記事によると、MiG-29の航続距離は増槽を使わない場合で1500キロメートルだ。

MiG-29シリーズと言っても、派生型のMiG-29SMTの場合には増槽を使わなくても航続距離は2400キロメートルだ。しかし、これはタイプが操縦席の背後に巨大な燃料タンクを備えているからで、FC-31の該当する部分は兵器格納庫になっているという。

記事は、設計面でいくら工夫をしたとしても、FC-31の航続距離がMiG-29の2倍に達するとは考えにくいと指摘。MiG-29の1500キロメートルよりもやや短い1200キロメートルと考えるのが合理的と主張した。

記事は、ステルス性などを備えたいわゆる第4世代戦闘機で、作戦行動半径が最も小さいのは米国のF-22と主張。増槽を用いれば作戦行動半径が500キロメートルも延長されるものの、増槽なしでは852キロメートルしかないと論じた。

ただし、航続距離の短さは開発当初の用兵思想によるもので、西側の基地に配備して、飛来するソ連の戦略爆撃機を撃墜することを目的とする機体だったので、航続距離の短さは問題にならなかったと論じた。

逆に、航続距離が長いのは中国のJ-20(殲滅20)戦闘機で、広大な太平洋を飛び越えて、グァム島など第二列島線を攻撃する目的があったため、作戦行動半径は2000キロメートル超ともされていると紹介した。

記事はFC-31の使い道については、艦上戦闘機化する方法があると主張。FC-31はJ-20よりも小型だがJ-20と同等の兵器搭載能力があるので、「空母の守護者」として額面通りの能力を発揮することができると主張した。

なお、軍用機の性能については軍事機密の部分が大きく、発表された数字と実際の性能がどの程度合致しているか疑問が残る場合がある。中国の場合には秘密主義の傾向が特に強く、性能についても公式な発表のない場合が珍しくない。J-20の性能についても、伝えられる数字はいずれも「推定値」とされている。(翻訳・編集/如月隼人

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