2019年8月2日、環球時報は、5G通信が中国情報技術産業に3兆3000億元（約51兆円）の成長をもたらすとする、香港メディアの報道を伝えた。

記事は、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの1日付報道を引用。7月27日に広東省広州市で開かれた世界モバイルインターネット会議において、中国情報通信研究院の代表者が「今後5年、5Gは中国の情報技術産業に3兆3000億元の成長をもたらすほか、既存産業のデジタル化を加速させる、10兆元（約155兆円）の成長を生むだろう」との予測を示したと紹介した。

また、世界に先駆けて5Gモバイルサービスを開始した国は米国、英国、韓国、オーストラリア、スイス、スペイン、モナコなどだが、中国市場はこれらの国の合計を上回る規模になる可能性が高いと伝えた。

そして、野村総合研究所上級コンサルタントの李智慧氏が中国の5G整備について「特に工業インターネット分野において、巨大な飛躍」と表現し、5Gによって実現される遠隔制御が巨大な生産力を創造し、中国のような都市と農村のリソース配分が不均衡な巨大市場にとっては非常に大きな意味を持つとの見解を示したと紹介した。

さらに、中国情報通信研究院の陳金橋（チェン・ジンチアオ）氏は、5Gサービスが今後2～3年以内に中国で普及し広く応用されるだろうとの見通しを示す一方で、「キャリアが5Gサービスを打ち出す中で、一連の問題が残っている。5Gのカバー範囲や月額料金で存在する潜在的な地域差だ。これらの問題は、大都市から農村までの広大な消費者がいつ既存のモバイルサービスから5Gにくら替えするかに影響する要因になるだろう」と指摘したという。（翻訳・編集/川尻）