韓国は世界経済の「カナリア」、米中貿易戦争でこの国は傷付いている―中国メディア

Record China    2019年6月7日(金) 6時40分

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4日、中国新聞網は「米中貿易戦争で韓国が傷付いている」と指摘する記事を掲載した。資料写真。

2019年6月4日、中国新聞網は「米中貿易戦争で韓国が傷付いている」とする記事を掲載した。以下はその概要。

韓国の中央銀行は4日、第1四半期の国内総生産(GDP)は前期比0.4%の減少と発表した。マイナス成長は17年第4四半期以来だ。韓国経済研究院はこれより先、今年の経済成長率予測を2.2%に引き下げている。

韓国にとって「悩ましい」のは、他国間の事情が自国経済に大きな影響を与えている点だ。ある分析によると、米中貿易戦争のエスカレートを受け韓国の輸出は急減、経済成長に影響が及んだ。

韓国は人々がよく知る「アジア四小龍」の他、「世界経済の『カナリア』」の名も持つ。17世紀、英国の炭鉱ではガスの臭いに敏感なカナリアが用いられた。カナリアの役目は空気のチェックだ。さえずりをやめることは危険を意味する。

カナリアのこうした特性と世界経済の変化に対する韓国の敏感さはよく似ている。韓国経済は典型的な外向型だ。あるデータによると、輸出が韓国経済に占める比重は50%前後。そうであるからこそ韓国経済の成長は貿易に左右され、世界経済、特に貿易分野に大きな下押し圧力が生じると簡単に「傷を負って」しまう。第2四半期に入っても韓国経済全体の状況に目立つ改善は見られず、輸出は不振続きだ。

中国商務部国際貿易経済合作研究院の白明(バイ・ミン)氏は、「韓国の2大貿易相手である中国と米国の貿易摩擦激化が韓国の輸出激減の主な原因」と指摘する。米国と中国は韓国にとってそれぞれ1位、2位の輸出先であり、両国で輸出全体の39%を占める。韓国国際貿易研究院の予測によると、中国に対する米国の立て続けの関税引き上げで韓国の輸出は年8億7000万ドル(約940億円)以上減る見通しだ。

一方、中国人民大学経済学院教授の陳建(チェン・ジエン)氏は、「韓国の輸出品の構成、輸出先は集中し過ぎていた。輸出先に問題が起きると韓国は必然的に影響を受ける」と見る。陳氏は「輸出先と商品の多様化が必要」とも強調する。

前述の白氏は「世界の貿易環境の不確実性は増すという前提のもと、韓国は中国、日本との協力を強化すべき。特に中日韓自由貿易協定(FTA)の交渉を加速せねばならない」との考えを示し、「韓国は中国とのイノベーション分野での協力強化を通して国内の産業構造のレベルアップを促す必要がある。それにより経済発展のためのエネルギーが得られる」と指摘した。(翻訳・編集/野谷

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