【CRI時評】米国は「世界の赤字」を作り出す主要な存在だ

CRI online    2019年5月20日(月) 22時50分

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 「逆切れする」とは、米国が相手に圧力をかける際の一貫した手口だ。米国は最近、まるで逆上したように、この手法をこれまで以上に使っている。例えば、第11ラウンドの中米経済貿易ハイレベル協議の直前になってから、米国はいきなり、中国が交渉の過程において「立場を後退させた」と中傷し、その...

 「逆切れする」とは、米国が相手に圧力をかける際の一貫した手口だ。米国は最近、まるで逆上したように、この手法をこれまで以上に使っている。例えば、第11ラウンドの中米経済貿易ハイレベル協議の直前になってから、米国はいきなり、中国が交渉の過程において「立場を後退させた」と中傷し、そのことを口実に中国からの輸入品2000億ドル分についてそれまで10%だった追加関税を25%に引き上げた。実際には、双方が一部の議題について反復して交渉し、一歩ずつ合意を重ねて最終合意を実現させるのは、交渉のあるべき姿だ。最終合意に達していないのに中国の「立場が後退」したとは、米国側の非難はいったい、どこから出たものなのか。

 逆に、米国側が前言をひるがえした記録は、数限りない。1年前の5月19日に中米両国が共同声明で、貿易戦争は行わないとの合意を宣言したことを、人々は覚えているはずだ。ところが思いがけないことに、米国政府は10日後に前言をひるがえし、合意を反故にして、中国からの輸入品500億ドル分について25%の追加関税を課すと宣言した。それだけではない。中米双方は昨年12月、貿易における購入額で合意した。ところが米国はその後、中国側に対して金額の引き上げを絶えず要求し、関税という「ムチ」を繰り出すとの威嚇まで行い、交渉の進捗を著しく損ねた。

 現在の世界はまさに、長年に渡って経験のない大変局に直面している。人類は、新たな技術革命と産業変革のチャンスを迎えており、同時に国際社会は「ガバナンスの赤字、信頼の赤字、平和の赤字、発展の赤字」という試練に共に直面している。米国はこれらの「赤字」を解消する努力をしないばかりか、逆に「赤字」を生み出す主要な存在になっている。

 例えば、米国は「米国優先」を信奉し、自らの利益は国際公約を超越するとして、さまざまな取り決めや合意から随意に「退出」することで、多国間体制や国際的ルールに深刻な打撃を与え、全世界の「ガバナンスの赤字」を追加している。2017年には、WTO絡みの紛争の裁決についてのある研究リポートで、米国は現在に至るまでWTOの裁決を順守しない点で、世界最大の「ルール違反者」であることが明らかにされた。WTOの仲裁した違反案件の3分の2が、米国の引き起こしたものだった。

 もちろん、米国にとって「筋肉の誇示」も得意技だ。国連を尻目にシリアに兵力を向けたり、ペルシャ湾地区に軍事力を派遣してイランを挑発したりで、「平和の赤字」を深刻化させている。米国の現在の軍事費はすでに6000億ドルを突破しており、2020年会計年度の予算では7500億ドルと、いかなる先進国をもはるかに上回っている。

 米国は自らの経済と科学技術の覇権を維持するために近年来、関税という「ムチ」を振るい、主要な貿易相手を痛めつけてきた。中国のハイテク企業を絞殺し封じ込めようとして、人為的かつ粗暴に全世界の産業チェーンとバリュー・チェーンを断ち切り、地球規模の「発展の赤字」を悪化させた。

 現代の世界は本来、各国が運命を共にする時代であるはずだ。まさに中国の習近平国家主席が提出した「人類運命共同体」の理念のように、全世界の実務を各国が共に統御し、国際規則は各国が共に制定し、発展の成果は各国が共に享受せねばならない。「一人だけが強大で、勝者が総取り」という強権政治はとうの昔に歴史のごみの山に捨てられた。米国の所業は、歴史の潮流と世界の大勢や民意に背くだけでなく、全世界の「ガバナンスの赤字」を絶えず増大させ、昨今の世界の発展にとって最大の不安定要素となっている。(CRI論説員)

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