米国の対中関税引き上げ、最大の被害者は米消費者=米専門家は「トランプ氏は誤った発言続けている」―米華字メディア

Record China    2019年5月14日(火) 18時30分

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米CNBCの12日の報道によると、米ゴールドマン・サックスがレポートの中で「トランプが2018年に中国に課した追加関税は、『完全に』米国企業と家計の負担になっており、消費者に与えている影響は予想以上だ」と指摘した。

米ニュース専門チャンネル・CNBCの12日の報道によると、米金融グループ、ゴールドマン・サックスがレポートの中で「トランプが2018年に中国に課した追加関税は、『完全に』米国企業と家計の負担になっており、消費者に与えている影響は予想以上だ」と指摘した。13日、米華字メディア・多維新聞が伝えた。

ゴールドマン・サックスは「関税引き上げの影響を受けた中国側の輸出業者は、米国市場で競争するため、多かれ少なかれ商品価格を下げざるを得ないと考えられていた。しかし、最新の二つの研究と分析によって、中国からの輸入品の価格(関税を除く)は低下していないことが分かった」とし、「関税の引き上げは中国の輸出品の値下げではなく、米国での物価上昇につながった」と説明した。また、「この中国側の対応に対して、米国の生産者は自社の商品価格を値上げするという『日和見主義的』方法に出ている」と伝えた。

また、トランプ政権で国家経済会議(NEC)委員長を務めるラリー・クドロー氏も先日米フォックス・ニュースに出演した際に、「米国の消費者は最終的に政府の対中関税引き上げによるコストを負担することになる」と発言したという。

ゴールドマン・サックスは「貿易戦争がさらに拡大すれば、米国の国内総生産(GDP)は0.4%下落する可能性がある。加えて株の投げ売りが行われれば、経済成長に与える影響はさらに深刻なものになるだろう」とし、「われわれは基本的に、米中は今年後半には合意に達するだろうと予測している。その際、米中両国は漸進的に、曲折を経ながら『後入れ先出し』の形で関税の削減をしていくと考えられる。ここで言う『後入れ先出し』とは、後になって課した関税から順に撤廃していくことを指すが、それでもリスク上昇の可能性は拭いきれない」との見方を示した。

トランプ大統領はこれまでツイッターなどで、「米国は中国に課税し、関税を負担させている」などと発言してきたが、それに対し専門家からは「関税は米国の輸入業者が負担するもので、最終的には米国の企業や消費者が、商品値上げという形で『埋め合わせ』をすることになる」という批判が出ているという。

6日、ヤフー・ファイナンスはこの状況を受けて、「トランプ大統領が直面している問題は、米国は中国を懲らしめる前に、まず米国人の首を絞めなければならないということだ」と指摘。記事は、専門家の「トランプ大統領による追加関税により毎月30億ドル(約3200億円)のコストがかかっている。これにより米国人に新たな税が課せられているが、トランプ大統領は『このコストは外国人が支払っている』という誤った発言を続けている」という意見を強調した。(翻訳・編集/岩谷)

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