【CRI時評】自らのリズムで中国は金融分野の開放を拡大

CRI online    2019年5月3日(金) 14時50分

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 中国銀行保険監督管理委員会の郭樹清主席は先日、「中国は近く12項目の新たな措置を打ち出し、銀行業・保険業の対外開放をさらに拡大する」と表明した。こうした措置には、外資法人銀行の設立、信託銀行への出資、保険仲介会社の経営などにおける外資金融機関の資産総額に関する要求の撤廃や、内資...

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 中国銀行保険監督管理委員会の郭樹清主席は先日、「中国は近く12項目の新たな措置を打ち出し、銀行業・保険業の対外開放をさらに拡大する」と表明した。こうした措置には、外資法人銀行の設立、信託銀行への出資、保険仲介会社の経営などにおける外資金融機関の資産総額に関する要求の撤廃や、内資、外資による消費者金融会社設立時の規制緩和、外資系銀行の人民元業務に対する審査手続きの撤廃などが含まれる。

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 中国は昨年4月、15項目に上る銀行業・保険業の開放措置を発表しており、今回の12項目はそれらが実行に移された後に示された金融業における新たな対外開放の動きだ。具体的な内容を見てみると、12項目には3つの際立つ特徴がある。

 1つ目は「内・外資一致の原則」が特に強調されている点だ。例えば、中国資本の商業銀行に対する単一の内資銀行と単一の外資銀行の持ち株比率の上限が同時に取り消され、消費者金融会社設立に関する参入要件も内・外資ともに緩和された。これは内・外資の金融機関を同等に扱い、双方に公平な市場環境を提供するもので、中国が新たに可決した「外商投資法」の求めに完全に一致している。

 2つ目は外資金融機関の中国市場参入のハードルが下げられた点だ。中国の金融分野への参入を目指す外資金融機関はその資産規模における量的制限が取り払われることとなる。これは海外のより多くの「小規模だが優れた」金融機関を中国市場に呼び込み、各国の金融機関に対する「完全なる公平」を実現するものだ。そして、資産規模が比較的小さい中国の金融機関が新たな金融サービスを絶えず生み出し、その競争力を高めることにもつながる。これらは中国の金融市場が実体経済により良く貢献することを後押しし、市場の活力をいっそう刺激することを意味する。

 3つ目は外資の中国における業務範囲が広げられた点だ。例を挙げると、外資系銀行は開業と同時に人民元業務、「決済代行」業務などが認められる。これは、業務開始前の外資に対する内国民待遇の実行であり、外資金融機関の中国における業務範囲は必然的に広がる。

 中国が改革開放を推し進めたこの40年間、金融業の対外開放が今日のようなレベルに達するにはさまざまな困難を乗り越えねばならなかった。そうであっても、中国の金融業の発展レベル、開放レベルは世界第2の経済体という中国の地位に依然、見合っておらず、金融の開放には大きな余地が残されている。特に中国が改革を全面的に深化させた後、金融業は既得利益を動かして本来の構造を打ち破るという大変革を求められただけでなく、中国経済の質の高い発展への適応と現代化経済システムの構築という根本的要求にも直面した。ハイレベルな開放の実現は、中国の金融業の長期的な利益に合致する。

 中国の習近平国家主席は先日の第2回「一帯一路」国際協力サミットフォーラムで、さらに高いレベルの開放を促進するための五大措置を発表した。そのうちの1つが、「これまで以上に広い範囲で外資の参入を認め、公平な競争、オープンな協力で国内のサプライサイドの構造改革を推進する。立ち遅れた生産能力、過剰な生産能力を効果的に淘汰し、サプライシステムの質と効率を高める」だ。金融業は競争性のあるサービス業であり、対外開放の拡大を通して世界で繰り広げられる競争に参入すれば、実体経済へのさらなる貢献につながる。これは中国国内の金融機関にとって歴史的なチャンスであり、中国市場にすでに参入済み、あるいは参入を控えた外資金融機関にとってはそれ以上の好機なのだ。(CRI論説員 盛玉紅)

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