外務省が「安易な気持ちで加害者にならない」よう注意喚起=海外の詐欺拠点が出現、特に中国・東南アジア

Record China    2019年4月29日(月) 6時0分

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外務省は、特殊詐欺事件の「かけ子」をしていたとして日本人が海外で身柄を拘束される事案が見られるとして、注意を呼び掛けた。中国警察も特殊詐欺摘発に力を入れている。写真はカンボジアを拠点に中国国内向けの詐欺を繰り返したとして中国に連れ戻された容疑者。

外務省は19年4月26日付で、特殊詐欺事件の「かけ子」としての行為を行っていたとして日本人が海外で身柄を拘束される事案が見られるとして、注意を呼び掛けた。

海外に拠点が置かれるようになった理由としては、日本国内で特殊詐欺(振り込め詐欺など)の拠点摘発が進んだとことや、インターネットを介して低料金で国際電話をかけられるようになったことを挙げた。拠点が置かれる国や地域については「特に中国、東南アジア」と、国名/地名を名指しした。

「かけ子」とは、電話をかけて相手を騙す役のことだ。特殊詐欺グループは掲示板やSNSなどインターネットを利用し、さらに人材派遣会社を通じて「かけ子」の求人を行うこともあるという。海外に行けた上に「短期間に高収入が得られる」という誘い文句で、若者を中心に勧誘を行っているという。

中国の場合も電話を使った詐欺の被害は深刻だ。国外に「かけ子」を配置する手口は、日本より早く本格化した。中国警察は、外国の警察への協力という形式で、海外で中国人の詐欺グループの摘発に関与することがある。また、「被害者は中国大陸部の住人」との理由で、海外から台湾人容疑者を自国に連行したこともある。

中国警察のやり方には、外交的常識を逸しているとの批判も出たが、当局が特殊詐欺の摘発に、それだけ力を入れていることを反映したものと言える。また、中国の刑事裁判は、当局による事態の「深刻視」の度合いで左右されることがある。日本人が国外で法律を犯した場合、まずは現地国の法律により処罰される。中国の場合、特酢詐欺行為で摘発されれば、厳しい判決が言い渡される可能性が高まっていると言える。

外務省は、海外での「かけ子」行為について「安易な気持ちで渡航した結果、意図せず犯罪の加害者になってしまうこともあります」「現地で何年も服役しなければならなくなることもありえます」と、犯罪に荷担させられることにならないよう、慎重な判断を求めた。(編集/如月隼人

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